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INTERVIEW

グローバルに戦える力を培い
最先端の研究に挑む

創薬アクセレレーター ベンチャーユニット
Innate Immune Regulation イノベーションリーダー
杉山 梓

自らの力で、世の中に価値あるものを届けるために

「世の中に価値あるものを届けたい」という想いから薬学の道を志し、大学では脳機能の研究に興味を持ち行動薬理学を専攻しました。博士課程で研究を進める中、ポスドクとしてアカデミアに残るべきか、企業に進んで新たな挑戦をするか悩みましたが、そんな時に偶然、アステラスのユニークな採用試験を見つけました。DISC(Drug discovery Innovator Selection Camp)という研究者を選抜するプログラムで、私が参加した4th DISCでは、創薬テーマを提案し、アステラスの研究員からのアドバイスをもとに、その研究の提案内容を練り上げていくという模擬創薬研究的な試験がありました。選考を経る中で創薬研究の楽しさに気づき、同時にアステラスでなら創薬研究者として成長できるのではと感じました。

主体性を持って挑戦し、入社3年目で海外赴任を経験

入社後は、私の専門領域である神経科学の研究チームに所属し、1年目は疼痛領域、2年目は中枢/精神疾患領域の疾患を標的に研究。そして、3年目にはアメリカ・サンディエゴの神経科学研究所に異動しました。ちょうどシカゴの研究所がサンディエゴに移転・新設されるタイミングで、パワーがあり、かつ経験値を積ませたい若手に来てほしいということで、私に声がかかったようです。もちろん二つ返事でお受けしました。サンディエゴは様々な領域の研究機関が集中する研究のメッカであり、大学時代から行ってみたかった場所。多少の不安はありましたが、本場で研究できることの喜びや、自身の成長にもつながるという気持ちの方が勝りました。

研究所では、遺伝子改変動物を用いた創薬研究の進め方や、米国流の創薬テーマの提案スタイルや研究の進め方など多くの経験を積みました。様々なバックグラウンドを持つ現地の研究者との人脈を広げることができたことも、創薬研究者である私にとっての大きな財産です。海外勤務を通し、様々な考え方をもつ人に対する寛容性や、自分の考え方をまっすぐに伝える発信力が向上したとも感じています。

海外赴任が決まったのは入社2年目でしたが、準備期間もあり不安や不自由を感じることがないよう人事の方はきめ細やかに相談に応じてくれました。また現地で一緒に働くローカルメンバー達がいつも気にかけてくれたことも、安心して過ごすことができた理由のひとつです。仕事はもちろん、現地の文化に触れ、人間関係など自分の世界を広げるという観点でも大変意義のある経験でした。

3年3カ月ほどの海外勤務後は、脳内で免疫防御を担う細胞として知られるミクログリアに焦点をあて研究を行うVirtual Venture Unit Microglia から声をかけていただきました。熟考の末、専門の神経領域を超えて活躍する場を広げることへの挑戦を決意。脳内の免疫システムを司るミクログリアは精神疾患とも強く関連しており、かつ脳内の神経炎症が精神疾患の原因になっているのではという仮説も当時は新しく、そのような研究ができることも魅力でした。

現在は、所属していた前ユニットを含む、自然免疫領域の創薬研究に特化した新部署・創薬アクセレレーターベンチャーユニットInnate Immune Regulationにおいて、フラッグシッププログラムのイノベーションリーダーを担当しています。アステラスでは、ミクログリア以外の自然免疫ターゲットにフォーカスした研究テーマも多くあり、それらが集約された研究部門でもあります。

従来の創薬研究では、例えばモダリティが低分子化合物の場合、標的に結合する化合物の情報がすでにあり、そこから化合物構造を合成展開させることで、新たなくすりを見出すというケースが多いです。しかし現在私たちが取り組んでいる標的は、そのようなツールとなる物の情報がなく新薬を開発する過程で、自ら臨床サンプルや最新の文献報告を参考に、評価系等を構築する必要があります。さらに、昨今の創薬ニーズの変化や技術革新にあわせ、たとえ専門外でも必要とされる領域の最先端の知識をテーマに反映させる必要がある点も難しさのひとつです。最先端の科学であるがゆえに、自ら道を切り開き、周囲のステークホルダーに説明して理解してもらえるだけのポテンシャルも必要です。論理的思考、判断力、主体性、チームビルディング、ネットワーキング等々、複合的な要素が高いレベルで求められる業務であり、それだけにやりがいもあります。

創薬研究のあらゆるプロセスにおいて一筋縄ではいかないテーマですが、諦めずに熱意をもって共に課題に立ち向かってくれるチームメンバーが常に私を支えてくれています。素晴らしいメンバーと共に難題に立ち向かうこの仕事は、自身の研究やマネジメント能力を向上させるだけでなく、精神的にも成長させてくれる素晴らしい経験となっています。

「研き究める」という生き方の礎となる場所

刻一刻と変わりゆく医療ニーズに応えるため、常に新たな戦略や疾患領域に挑むことがアステラスでは推奨されています。研究に関して、「それは本当に最先端なの?」という問いかけが多いことも、それを裏付けています。素早い思考の転換と対応力が求められる創薬研究という仕事において、経験値を高めることができる土壌があることは大きな魅力です。

「研究」とは、一つのことを「研き究める」姿勢。自分自身が大切にしている成長のために自らを突き詰め、主体性をもって自ら道を切り開いていきたいという私の生き方とリンクしている仕事だと感じています。特に創薬研究は、病気で苦しむ患者さんに、今までにない価値を届けることができる仕事でありアステラスの経営理念である「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」は、価値あるものを世に創出したいという私の人生の目的と共通しています。多様な価値観を持つ素晴らしい人たちと共に、未解明の課題に挑戦し、多くの価値あるくすりを患者さんに届けられるようこれからも挑み続けていきます。

※現在の選考方法については、「選考方法」ページでご確認ください。

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