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INTERVIEW

未来に照準をあわせ、
いまを生きる

ジーンセラピー リサーチ アンド
テクニカル オペレーションズ
神谷 由香里

何をしているかでなく、誰と働くのか

創薬によってより多くの患者さんの明日を変えたい。製薬メーカーの研究者であった父と、薬剤師である母のもとで育った私にとって、くすりは幼いころから身近なものでした。父が仲間とともに生き生きとくすりの研究という仕事に取り組む姿に、誇りと憧れのようなものをもっていたことを今でも覚えています。

高校時代、当時ニュースでも取り上げられていた遺伝子組換え技術をきっかけに遺伝子やバイオテクノロジーに強い興味をもち、大学ではゲノム創薬の研究室へ。製薬メーカー出身の先生のもとで、日々、研究だけでなく創薬についても学ぶことができました。その中でくすりを創り世界中の人に貢献したいという想いが日に日に強くなっていき、製薬メーカーの研究職を目指すことになりました。

就職活動で製薬メーカーの方々とお話しする中で、アステラスの研究者との対話はとても心地良かったことが印象に残っています。気さくでありながら知的で、クールに見えて実は内に熱い情熱をもっている。そして学生に対しても謙虚に向き合って対話してくれる姿勢から、この会社であれば自らを成長させながら楽しく働けると確信しました。

企業規模や実績、研究室の設備といったことも就職ではポイントになると思いますが、私にとっては「誰と働くか」が大事であり、それがアステラスへの入社の決め手となりました。

入社後、抗体医薬の研究チームに配属されました。大学時代に抗体の研究をしていたこと、そしてその当時アステラスが抗体の研究を始めるというタイミングもあり、一年目からテーマリーダーを任されることに。部署の先輩社員たちは新入社員の意見であっても真摯に耳を傾け、チームの一員として尊重してくれる環境がありました。そういった環境のもと日々チームに貢献しているという実感をもちながら働くことができました。一方で、月次で行われる進捗報告会で自身のテーマについて発表した際、早々に大学と企業の研究の違いを痛感したことを覚えています。

学生時代の発表のように主たる内容が現状のステータス共有に留まっていた私に、当時の上司は「あなたの報告からは、何が進捗したのか、今後どうしていきたいのかが伝わってこない」と言われました。ひとつは、企業での研究で求められるスピード感は、当時私が思っていたそれよりも、もっと速いものであったこと。そしてもうひとつは、私が目の前のことしか見ておらず、先を見据えた研究をできていなかったということ。どのような患者さんにどのような価値を提供したいのか。そのためにどのようなくすりを創りたいのか。それらをきちんと見据えたうえで、適切に仮説を立て、検討をおこない、結果を示していくことが重要であるという学びを得ることができました。

くすりの研究は長い道のりを経る必要がありますが、常に未来を見据えながら、実直にスピード感をもって結果を積み重ねること。そのことはいまでも大切にしている研究姿勢のひとつとなっています。

その後いくつかのプロジェクトに関わり、そのうちの一つにおいて私が同定した抗体が臨床試験まで進みました。その抗体は世界中の患者さんに届くまでに至らなかったのですが、アステラスで働くことで自らが目指していることに少しずつ近づいていることを確信した出来事でもありました。また有志のメンバーではじめた遺伝子治療の領域は、いまではアステラスの研究領域のひとつの核となっています。

アステラスには変化を生み出す人、そしてその小さな変化を大きな変化につなげていく人がいます。そういった人たちと新しい取り組みを推進し、いつの日か世の中の患者さんの明日を変えることを目指し、これからも自ら変化の中心となるべく挑戦し続けたいと思っています。

開かれた研究が、明日を変えていく

私が参画するResearch engineは、社内の研究室の垣根を超えるだけでなく、社外の研究者や企業も巻き込み研究を推進しています。それは研究に対して知を深めるのみならず、知を拡げ多面的かつ新鮮な視点を与えてくれます。さらには研究者同士が日々切磋琢磨することで研究にスピード感が生まれ、変化を生み出す組織となっていきます。フィールドが違うことをポジティブに研究へ活かせる仕組み・環境がアステラスにあります。

アステラスの研究現場は「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの『価値』に変える」というビジョンのもと、多様な価値観を認める開かれた環境となっています。社内外の好奇心旺盛な研究者たちに囲まれ、先端の科学の進歩を目の当たりにできる研究職は、新たなくすり創りの実現に自らが関わっているというやりがいと、自らの成長と次なる挑戦へとつながっています。そんな人たちとともに研究ができることが仕事の楽しさとなり、新たなイノベーションが生まれるのだと思います。

多様な価値観の尊重と
働きやすい職場環境

組織に変化もあれば、個人にも変化があります。私は2018年に、産休・育休を取得しました。入社当初、キャリア形成においてライフステージの変化はポジティブに働かないのではないかと一方的に漠然と考えていました。仕事をとるか、子育てなどの生活をとるか。どちらかの選択を迫られる時がくるのではないかと考えていたのです。しかし、先輩社員や仲間と一緒に話すなかでその考えは一変しました。

まず自らに起こる変化を自分だけで解釈しないこと。アステラスには個々人に起こり得る変化に対して柔軟な考えを持っている人が多く、上司、先輩や同僚と変化を共有し話し合える環境があります。

そして自らが「ありたい姿」を発信すれば、かならず耳を傾けサポートをしてくれます。私の場合は、産休前と同じ研究領域に復帰し裁量労働で勤務したい、という希望を受け入れていただき、上司や同僚、家族のサポートのおかげで仕事と生活のどちらも充実した日々を送っています。感謝の気持ちを忘れずに、常に求められ期待される人材でいることを意識しています。

アステラスでは働きやすい制度が整っている以上に働く人々の変化に対する理解度が深く、それが多様性を尊重する組織の基盤となっているのだと思います。様々な事情を抱えながらも挑戦する人を応援してくれる、働きやすい職場環境がここにはあると思います。

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