部門紹介製薬技術
INTRODUCTION OF
THE MANUFACTURING
DEPARTMENT
仕事の内容
製薬技術研究職は、高品質な医薬品候補品の創成のための研究部門との共同、原薬製造プロセスや製剤化に関する技術研究、環境や品質、安全性にも配慮した工業化研究、開発戦略に基づく治験開始に必要な治験薬の供給、信頼性保証との連携による承認申請取得へ向けた資料作成や工場査察への対応、営業戦略に即した製品供給のための仕組み作り、海外拠点への製造技術移転に伴う技術指導、設備設計などを実施します。
アステラスが高品質な新製品をスピーディに発売・供給していくための要の役割を担っています。エンジニアリング職は研究設備の導入や、製薬技術研究から生まれた治験薬製造施設の構築、ならびに将来の商用生産に向けた製造工場の建設を担当しています。製造技術職は、合成原薬、固形製剤、無菌注射製剤、発酵、抗体・バイオ医薬品の商用、治験生産を厳しいGMP管理下で行っています。また、よりプラントに適した製造プロセスの構築とパイロットプラントでの検証、更にその結果を生かした製造プロセスのブラッシュアップも行っています。グローバルな医薬品供給をすることで国内外からの査察経験を積み、より高いレベルの品質システムを構築して患者様に安定的に製品を供給しています。
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原薬研究所
原薬研究所は「原薬」の製造プロセスを担当します。
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私たちが担当するモダリティは化学合成品から発酵産物、バイオ医薬品、さらにはウイルス製剤や幹細胞から分化誘導した細胞医薬品まで多岐に渡ります。加えて、最先端のロボット技術やデジタル技術等を導入し、抗体医薬品の連続生産技術や細胞医薬品原薬製造プロセスとオペレーションの機械化・自動化研究も進めています。 -
物性研究所
物性研究所は、高機能、適正品質の医薬品を患者さんに届けるために、医薬品の開発候補品の物性評価、さらに開発初期段階から市販後にわたり、物理化学、構造化学、生物学及び分析化学をベースにしたハイレベルな物性研究・分析研究によって、アステラスにおける「ものづくり」技術開発を品質面で支えています。
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製剤研究所/製剤研究機能
製剤研究所のミッションは、機能性が高く、品質に優れた新製品をタイムリーに世界中の患者さんおよび医療現場へ届けることです。
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技術統合研究所
技術統合研究所は、世界の先端技術を組み合わせ、ものづくりの観点から患者さんに新たな価値を届けることを目指しています。デジタル・自動化技術、新規モダリティ、製剤・DDSについて、革新的技術を発掘し、社内検討し、製品や社内テーマに適用しています。
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エンジニアリンググループ
エンジニアリンググループでは、「エンジニアリング業務」と「技術開発業務」を実施しています。どちらの業務も、環境・安全・品質・納期・コストの観点から、全体最適となるように業務を推進していますが、後者は新しい設備技術やデジタル技術を活用した設備導入や自動化技術導入にフォーカスしています。
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高萩技術センター
高萩技術センターは、アステラス製薬の合成原薬製造の拠点として医療用医薬品原薬および治験用原薬の供給のために、多種多様な化合物の合成にチャレンジしています。
センターの紹介 働く社員 働く場所 -
焼津技術センター
製剤及びバイオ医薬品のリード工場として、製剤研と更なる連携強化を図り商用化技術力の向上及び早期安定生産の確立を担っております。
センターの紹介 働く社員 働く場所 -
富山技術センター
富山技術センターは、アステラス製薬のバイオリードの拠点として、従来の工場機能に技術研究機能を付加し、名称を富山技術センターとしています。
センターの紹介 働く社員 働く場所
原薬研究所
原薬研究所は「原薬」の製造プロセスを担当します。
私たちが担当するモダリティは化学合成品から発酵産物、バイオ医薬品、さらにはウイルス製剤や幹細胞から分化誘導した細胞医薬品まで多岐に渡ります。加えて、最先端のロボット技術やデジタル技術等を導入し、抗体医薬品の連続生産技術や細胞医薬品原薬製造プロセスとオペレーションの機械化・自動化研究も進めています。
合成プロセス研究
合成プロセス研究では"原薬の安定供給"を化学合成の技術を用いて実現しています。
私達の主業務は、(1)合成原薬の製法を開発する、(2)生産サイトへ技術移管し、原薬を大量製造・供給する、(3)市販製品のライフサイクルマネジメント(製造トラブル対応、欠品回避、コスト削減など)を行うことです。
原薬を安定供給するために、高品質な原薬が得られ、安全・環境に配慮し、低コストな製法を開発しています。したがって、私達は、合成技術だけでなく、分離精製、分析、生産化、化学工学、安全環境、GMP、規制要件などの複合的な技術・知識を有した専門家集団です。また、新たな技術獲得にも余念がなく、フロー合成、ファインバブル、実験研究自動化など次世代技術に興味を有するメンバーが自主的にワーキングチームに参画し、ケイパビリティの拡充にも力を注いでいます。
また、アステラスで唯一のEHS研究機能を保有しています。安全対策においては全ての合成プロセスの危険性評価を製造前に、環境対策においては社内外の生産サイトの活性汚泥処理の評価を実施しています。
海外の生産サイトへ研究員自らが出向いて現地で技術指導することや、米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)をはじめとした海外当局との申請対応など、研究所内の実験検討に留まらないグローバルに活躍するフィールドも用意されています。
バイオプロセス研究
バイオプロセス研究ではバイオ医薬品の原薬を製造するためのプロセス開発を担当しています。
抗体を例に挙げると、バイオプロセス研究は細胞株開発、細胞培養プロセス開発、精製プロセス開発に分けられます。
細胞株開発
抗体生産細胞の構築は宝探しのような作業で、抗体生産性が高く、品質が良く、将来の大スケールでの培養にも耐えられる強くて安定した細胞を作り出し、見出す作業です。どのように抗体遺伝子を宿主細胞に組み込むか、ベターな候補をいち早く見出すにはどうすればよいか、経験をつみ重ねながらプラットフォームを構築してきました。いち早く患者さんに届けるため、時間との闘いでもあります。一方で間違った選択はできない責任の重みを感じながら、数千種類の候補細胞株を評価し、その後の製造を支える1つの株を選抜します。
細胞培養プロセス開発(アップストリームバイオプロセス研究)
動物細胞や微生物を用いた抗体等生体高分子生産の培養プロセス開発を担当しています。開発初期段階のサンプル供給から、安定生産を実現するためのプロセス構築、生産サイトへの技術移転、申請対応、商用品の生産支援まで、製品ライフサイクルを広くカバーしています。
培養プロセス開発の役割は、「大きなスケールでも安定な培養プロセスを開発すること」です。患者さんに安定的に薬をお届けするためには、その製造工程が再現性良く、安定的に稼働することが不可欠です。培養時の温度やpHなどのプロセスパラメータが細胞培養、生産物の品質に与える影響の理解を深め、頑健な培養プロセスの構築を行っています。また、培地培養条件の最適化による生産性向上、品質改善、コスト低減、製造で課題が発生した際のトラブルシューティングなども行っています。
精製プロセス開発(ダウンストリームバイオプロセス研究)
主に抗体等の精製プロセス開発を担っています。細胞の培養液中には多くの不純物や目的物質由来不純物/関連物質が存在します。培養液から高品質の目的物質を効率よく単離・精製するために、固液分離、カラムクロマト、膜濃縮等、最新の技術を組み合わることにより、低コストで環境にもやさしい精製プロセスを構築しています。さらに、工業化を見据えて、製造プロセスの効率化を目的とした工程の自動化研究にも取り組んでいます。
主な研究テーマ
【合成プロセス研究】
・薬理活性を有する新規化合物の合成ルートの開発研究及び原薬製造時の技術対応
・商業生産を想定した製造プロセスの開発研究及び生産工場への技術移管
・原薬製造プロセス全般に関する環境及び安全技術研究
・日欧米を含む全世界への申請業務と生産サイトへの技術支援
・新規技術開発
【バイオプロセス研究】
・世界トップレベルの水準を目指したバイオ医薬品原薬製造プロセスの開発研究
・自社工場、委託製造先へのバイオ医薬品原薬の製造プロセスの技術移転
・世界各国の当局へのバイオ医薬品の臨床試験、及び、製造販売承認に関わる申請業務
・バイオ医薬品原薬の安定供給・安定生産を実現するための生産サイトの技術支援
・新規技術開発
所長から一言
髙木 康弘
原薬研究所は、低分子医薬品の合成プロセス開発と、抗体医薬品などのバイオ医薬品のプロセス開発領域を統合し、多様なモダリティに対して総合的なCMC研究開発を実現できる体制を築きました。
私たちは、低分子化合物や発酵産物、抗体・遺伝子・細胞医薬品、さらにはウイルス製剤まで、幅広い領域の原薬製造プロセス開発を担当しています。最近では、ロボット技術やAI・デジタル技術を積極的に活用し、自動化・効率化を推進しながら、MONOzukuriの新たな形を切り拓いています。
医薬品を患者さんに届けるまでの道のりは長く複雑です。しかし原薬研究所では、研究初期のプロセス設計から商用製造、グローバル技術移転や薬事承認まで、すべてのフェーズに関わることができます。そこには、「発見と実装をつなぐサイエンス・テクノロジー」と「商用製造までやり抜くMONOzukuri力」を磨ける環境があります。
アステラスのVISIONは、「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変える」こと。その実現のために、私たちは国や専門分野の垣根を越え、知と技術を融合させ続けています。
研究とは挑戦の連続です。失敗を恐れず、問い続ける探究心を持つ人。そしてその問いを形に変える情熱を持つ人を、私たちは歓迎します。
未来の医薬品を共に創る仲間として、ぜひ原薬研究所に加わってください。
社員Q&A
医薬品の有効成分である
"原薬"の大量合成法を
研究しています。
薬学研究科分子薬化学専攻修士了 2022年入社
寺地 穂果
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
医薬品の有効成分である"原薬"の大量合成法を研究しています。
世界中の患者さんに医薬品を届けるためには、原薬を大量に生産できなければいけません。医薬品の品質は患者さんの健康に直結するため、高品質な原薬を安定的に供給できる製造法が必要です。また、原薬の大量生産にあたっては環境や安全に対する配慮や、安定供給するためにコスト削減を目指すことも必要です。
私たち原薬研究所では、高品質な原薬を安定的に、安全に、より低価格に供給できる製造法の開発を行っています。ラボスケールの実験から商用品のための大スケールな製造、市販後のライフサイクルマネジメントまで、幅広い開発フェーズで原薬に関連する業務を担当しています。また、当局への申請業務や原料の入手先、製造サイトの管理など、原薬の安定供給のために必要な業務に携わることができます。
私は開発初期の低分子医薬品を担当し、医薬品候補化合物を初めてkgスケールで化学合成するための製法を開発しています。製造した原薬は製剤化検討や臨床試験に使われるため、決められた品質とスケジュールで合成できる製法を確立する必要があります。限られた時間の中、日々、仮説を立てて実験をし、考察するサイクルを回すことで、適切なルートや反応条件を探しています。また、先輩方とディスカッションをしてヒントを得たり、文献調査をして新たな情報を入手したりして、質の高い製法へ改良できるよう、挑戦しています。大学時代は、合成できたら良いと、"目的化合物"のことだけを考えていることが多かったですが、入社してからは、化合物の"作り方"をより深く考えられるようになったと思います。
自分達の合成した薬を待っている患者さんがいると考えると、一つひとつの仕事にやりがいを感じられる仕事です。 -
どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?大量の原薬を合成することは難しい反面、
面白く達成感のある仕事です。大量合成を成し遂げるまでの過程に、面白さと難しさの両面を感じています。研究所で合成法を決める際には、様々なことを考えています。例えば、収率の高い反応条件は、毎回同じように反応が進むか、少しでも安い原料から合成するには、不純物はどの化合物でどの操作で除去・削減するか、現場の作業負荷が減らすには、などが挙げられます。このように考慮するべき項目が多く、検討の方針や選択には難しさを感じています。その分、仮説が立証できた時や、うまく行かない原因を見つけた時などに研究の面白さを実感します。
もし自分一人で化学合成するならば、せいぜい数10gスケールが限度だと思います。安全かつ高品質に数10 kgから数100 kgスケールでの合成を行うためには、こんなにも多くの方の協力が必要なのかと驚きました。例えば、作成した製法が作業の安全上問題ないかを確認する環境安全チーム、設定した製法や試験法で原薬の品質が保証できると確認する品質保証部、製法に従って実際に原薬を製造する製造現場などと連携します。関連部署とよく連携をとり、その成果として大量の原薬合成に成功したときは大きな達成感を感じます。 -
仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?開発初期から商用品まで、
幅広いフェーズの業務に挑戦したいです。視野の広いプロセスケミストになりたいと考えており、原薬の供給に関わる過程を全て経験してみたいと考えています。医薬品候補化合物を少量合成するところから、上市して安定供給を管理するまでには、有機化学だけでなく、化学工学、安全工学、申請関連の法令など様々な分野の理解が必要です。さらに、全社でチームとして円滑に働くためには自部署の前後工程への理解や配慮も必要ですし、原料メーカーや製造所が海外のことも多いので、英語でのコミュニケーションも重要です。入社2年目の今はまだまだ勉強中ですが、日々の業務の中で挑戦を続けていきたいと思います。様々なフェーズのプロジェクトに挑戦できる環境は、初期開発品から商用品までを一括に扱う原薬研究所ならではなのかと思います。
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アステラスで働くことの
魅力を教えてください。様々なことに挑戦できて
働きやすい職場環境が魅力です。働きやすい環境であることが魅力だと感じています。まず、集中して実験に取り組める環境があります。行いたい実験のための装置や試薬類、分析機器などが種類豊富に整備されています。新しい挑戦に対しても、何人かでチームを組んで取り組むことができ、必要な機器の導入などさまざまな形で支援してもらえます。また、職場の方ともコミュニケーションを取りやすい風土があります。年次などに関係なく、自分の意見や提案を発信したり、実験へのアドバイスをもらったりと、互いに助け合える環境です。雑談の中から新しいアイデアが生まれることも多々あります。ワークライフバランスの観点でも良い職場環境です。金曜日の終業時刻が早いFF Dayが導入されており、年次有給休暇も取りやすいので、定期的にリフレッシュをすることができます。男性でも育児休業取得するなど、ライフイベントに合わせた働き方をする先輩も多いです。
社員の成長が手厚く支援されている点もこの会社の大きな魅力です。ローテーション研修として関連部署を回ることで、自部署の仕事が前後工程でどう関わっているのか、仕事に対する理解を深めることができます。同じ原薬研究所にあるバイオ医薬品を扱う部署の研修に参加した際は、バイオ医薬品への理解を深めるとともに低分子医薬品の特徴を考え直す機会となりました。特に、私たちが作成した製法で原薬を合成している製造部門との関わりは大きく、半年にわたって製造現場を経験することができます。実験室から製造現場へのスケールアップは単純に大きさが異なるだけではありません。製造現場から学べる視点は今後のプロセス開発においても重要であり、研修として経験できることを魅力に感じています。その他にも、国内外の学会への参加や学位取得の支援など、自己研鑽を応援してくれる制度が整っています。自分の目指す姿へ向けて挑戦する人が多いことは良い刺激になっており、互いに成長していける環境だと思います。
寺地 穂果の一日
| 8:30 | 出社。メールチェックや1日の予定の確認 |
| 8:30〜12:00 | 実験:反応の仕込みと追跡、前日からの実験の回収など |
| 12:00〜13:00 | 会社の食堂で昼食。メニューの種類も多く美味しいお昼を安く食べられます。 |
| 13:00〜15:00 | チームや研究委託先との会議があることも。 |
| 15:00〜15:30 | 会社のカフェでディスカッションがてらに休憩。日替わりメニューもあり楽しいです。 |
| 15:30〜18:00 | 実験内容のまとめや考察、明日の予定の確認 |
| 18:00 | 退社。同期や先輩とご飯に行くこともあります。 |
社員Q&A
抗体医薬品の細胞培養プロセスの開発に取り組んでいます。
メディカル情報生命専攻 博士了 2021年入社
下條 優
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
抗体医薬品の細胞培養プロセスの開発に
取り組んでいます。私は抗体医薬品製造における、細胞培養プロセスの開発に取り組んでいます。製薬会社には、医薬品を必要とする多くの患者さんへ、高品質かつ安全性の高い製品を安定的に届ける責任があります。そのためには、臨床試験での有効性・安全性の検証とともに、高品質の製品を生産・供給する製造プロセスが求められます。抗体医薬品の場合、抗体を産生する細胞株の生産性が最大限に発揮され、かつ安定な品質を示すことができるような細胞培養プロセスの開発が必要となります。さらに、開発する製造プロセスは研究室内のラボスケールでのみ実証できれば良いわけではなく、ラボスケールの数百から千倍に近い培養槽となった場合でも同等のパフォーマンスを保証しなければなりません。そのため、私たちはプロセス開発業務と並行し、様々な技術開発のテーマにも取り組んでおり、より良い製造プロセスの開発やそのスケールアップ評価などに活かしています。
また、製造プロセス開発業務は他社と協働で実施することもあり、製造プロセス開発に必要な実験の計画や結果の考察について議論しながら進めています。海外の企業と仕事をすることも多いため、英語でのコミュニケーション能力が必要な、グローバルな仕事に携わる機会もあります。 -
どんな時に仕事の面白さや難しさを感じますか?
"新しいこと"に触れることの面白さと"課題"を解決する難しさ
この仕事をしていて面白いのは、たくさんの"新しいこと"に出会えることです。新しい抗体分子、あるいはNew modalityの製造プロセス開発、新しい技術開発、新しい機器の導入、新しい知見の吸収など、バイオ医薬品の分野には"新しいこと"が山のようにあります。しかし、"新しいこと"と出会った分と同じだけ"課題"も存在しています。どのようなプロセスが適しているのか?導入した機器を誰もが使用できるにはどうするか?など、"課題"が山のように出てきます。このような"課題"を一人で解決するのは難しいことですが、チームで議論・検証することで新たな発見に繋がり、解決に導くことができ、それがまた仕事の醍醐味になっています。私は好奇心旺盛な性格なので、このような環境があるアステラスで仕事ができることを幸運に思います。
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仕事において、今後チャレンジしてみたいことは何ですか?
確実かつ迅速なプロセス開発と挑戦的な技術開発
医薬品のプロセス開発研究では、スケジュールを遅延させることなく、安定に原薬を生産できる製造プロセスを開発することが求められるため、仕事に対する確実性が重要になるととらえています。近年、アステラス製薬では抗体医薬品のプロセス開発の実績が増えており、プロセス開発のプラットフォームができつつあります。しかしながら、開発段階に上がってくる抗体分子にはバイスペシフィック抗体などの特殊抗体も多く、分子ごとに製造プロセスを最適化していくことも必要です。そのため、どのような分子の場合でも科学的知見と実績を活かし、確実な製造プロセスを迅速に開発できるようにしていきたいです。
またバイオ医薬品の分野に関する新たな技術は凄まじいスピードで増えています。業界で取り残されないよう、常に新規技術にアンテナを張り、自社に活用できそうな技術を早期から評価し、価値があるものを取り入れていく必要があります。このような技術開発は、実装するまでに時間を要することもありますが、自社の技術を一段階上げることができるかもしれないという非常にやりがいのあるものだと考えていますので、積極的に挑戦していきたいです。 -
アステラスで働くことの魅力を教えてください。
風通しの良い職場風土に魅力を感じています
若手であっても意見発信をしやすい、風通しの良い職場だと感じています。そのため、一人一人が個性や専門性を発揮しつつ、協働して業務を進めることができており、会議では若手、ベテラン関係なく活発な意見交換がなされています。
さらに若手には学会参加など成長の機会が多く与えられていると感じます。COVID-19の影響からオンラインの参加も増えましたが、国際学会へ参加する機会も与えられており、業界の最先端の情報に触れることができます。他社の新規技術についても興味があれば年次を問わず面談やセミナー参加することができ、情報収集できます。
また、全社的にワークライフバランスを重視しており、仕事と育児の両立を推進している点も魅力です。私が所属する部署でも育児休業を取得しやすい環境であり、男性女性問わず多くの方が育児休業を取得しています。私自身も第一子が産まれた際に育児休業を取得させていただきました。
下條 優の一日
| 6:00 | 起床。家族と一緒に身支度を整える。 |
| 7:30~8:30 | 出社。一日のスケジュールを確認。 |
| 8:30~9:15 | 所属チームでのデイリーミーティング。進捗確認と業務調整を行う。 |
| 9:15~12:00 | 実験。チームで協働しつつ進める。 |
| 12:00~13:00 | 所内食堂で昼食。午後の業務に向けて休息を取る。 |
| 13:00~16:00 | 会議。必要に応じて実験結果の共有やディスカッションを行う。 |
| 16:00~17:45 | デスクワーク。実験計画立案、報告書作成、文献調査等を行う。 |
| 17:45~ | 退社。娘を保育園へ迎えに行き、帰宅。 |
物性研究所
概要
物性研究所は、高機能、適正品質の医薬品を患者さんに届けるために、医薬品の開発初期段階から市販後にわたり、物理化学、構造化学、生物学及び分析化学をベースにしたハイレベルな物性研究・分析研究によって、アステラスにおける「ものづくり」技術開発を品質面で支えています。具体的には、原薬の物理化学的、構造化学的、生物学的性質や製剤特性に関する研究に基づき、試験法の開発、品質規格の設定、安定性評価を行います。また、国内外の試験サイトや製品生産サイトの試験部門に、物性研究所が開発した試験法の技術移転をするとともに、製品のライフサイクルを通してより最適な試験法を提供し、分析技術サポートを行います。
アステラス分析部門のネットワークは、物性研究所を中心に海外の開発拠点とも連携し、研究員はグローバルに活躍しています。
更に、世界各国での治験申請や新薬承認申請における分析・品質関連の技術資料を作成し、国内外の薬事部門と連携して承認審査に対応するとともに、承認後の変更申請対応も行います。申請対象国が拡大し、グローバルに薬事規制が強まる中、信頼性が高い、科学的根拠に基づく物性研究・分析研究を展開することにより早期承認取得を目指しています。
また、日進月歩の分析技術においては、高分解能LC-MSを用いた特性解析方法の開発、バイオ医薬品におけるcell based assayや functional
assayの開発、Chemometricsを応用した新規分析技術やAnalytical Quality by Design
(AQbD)などの分析研究概念の導入、データサイエンスの活用などに積極的に取り組んでいます。
主な研究テーマ
新規分析法の開発、新規技術の医薬品分析への応用、製品プロセス開発及び原薬/製剤における課題の科学的アプローチによる解決
創薬段階における開発候補品の物性評価を通じての研究開発
原薬のプロセス開発を支える物性研究、試験法開発及び規格設定、安定性評価など
製剤処方化研究、プロセス開発や包装設計研究を支える物性研究、試験法開発及び規格設定、安定性評価など
高分解能LC-MSを用いた特性解析とその手法開発
バイオ医薬品のcell based assay, functional assayの開発、並びにNGS等を用いたゲノム解析
データサイエンスを活用した品質課題の原因究明
Roboticsによる自動化検討
所長から一言
上田 さとみ
医薬品(くすり)を開発するためには、そのくすりがどのような性質を持ち、どのような品質を維持すべきかの理解が不可欠です。この理解を得るために、最先端の分析科学技術と機器を駆使し、くすりの構造や物理的・化学的な特徴を詳しく調べる研究が行われています。こうした研究が、高機能で適正品質の医薬品を患者さんに届けるための基盤となります。
このようなくすりの特性・品質に関わる物性研究を行っているのが、私たち物性研究所です。
くすりの開発における物性研究の役割は広く、創薬部門と協働し開発に耐えうる候補品の創出から始まり、原薬プロセス開発、処方設計・包装設計への貢献、さらにはくすりが市場に出た後も途切れることなく供給できるように物性・品質面から支え続けます。
最近では、化学合成医薬品に加え、抗体、細胞、ウイルス、オリゴヌクレオチド、mRNA
LNPなど多様なモダリティーが開発対象となってきていることに加え、機能性高分子やデバイスの進化に伴い特性評価技術も高度化していることから、様々な専門分野の研究者が共に力を合わせ、日々物性研究に取り組んでいます。
幅広い分野で活躍できる環境を備えている物性研究所では、専門分野を問わず、患者さんにとって価値のあるくすりを届けたいという志と熱意を持つ方を歓迎します。
物性研究で、くすりの本質を見極めることに醍醐味を感じ、その技術で世界中の患者さんに一緒に希望を届けませんか?
社員Q&A
低分子製剤の品質を評価するための分析法の開発や物性を理解するための研究を行っています。
医学薬学府(薬)・総合薬品科学専攻 修士了 2021年入社
岡田 ひとみ
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
高機能で高品質のくすりを、
少しでも早く安定的に患者さんに届けるため、
製剤の試験法開発と物性研究を行っています。くすりを適切に設計・製造し品質をきちんと保証することは、安心・安全なくすりを患者さんの手元に届けるうえで欠かせません。物性研究所は主に、くすり(原薬・製剤)の品質を評価するための試験法開発と、その性質を理解するための物性研究を行っています。
その中でも私は現在、開発中の低分子製剤(くすりの種を患者さんに投与可能な医薬品としたもの)の試験法開発と物性研究を担当しています。
試験法開発では、臨床試験を始める開発段階から試験法と規格を設定することで製剤の品質を管理します。開発の進捗に応じて管理レベルを上げ、有効性、安全性、安定供給の観点で、より高い品質へと作り上げていきます。製剤は原薬(くすりの有効成分)の単一成分ではなく添加剤を含む混合物です。添加剤や包装との反応によって生じる製剤特異的な不純物が製剤中に存在する場合や、一つの原薬から複数の含量、剤形、処方の製剤が設計されている場合があります。製剤の試験法開発では、製剤の性質に応じて試料の前処理方法や分析条件を検討し、多岐にわたる評価項目を設定することが求められます。
物性研究では、添加剤による安定性・溶出性改善といった製剤機能の調査や、品質課題の原因究明を行っています。物性研究で得られた情報を製剤研究所へ連携し、処方やプロセスの開発・改良に繋げることにより、品質面から「ものづくり」に貢献しています。
その他、臨床試験に供する治験薬の各国への申請資料の作成、社内外の分析サイトへの試験法技術移転・安定性試験の委託、製剤物性理解や新規技術の探索を目的とした基礎研究、などを行っています。 -
どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?多種多様な知識や技術に触れ、
身につけたスキルやノウハウを活用して
業務を前に進めることに面白さを感じます。ひとつの製剤が生まれるまでには、原薬の合成・分析や製剤処方化・プロセス設計といった数々の専門領域が関わり、幅広い技術が活用されています。製剤の品質を正しく理解し評価するためには、製剤の物性分析に関する知識や機器分析技術だけではなく、他の専門領域の知識も必要です。入社以来、様々な試験法開発や物性研究を行う機会、物性分析以外の専門分野の方々との会議や研修などの機会をいただき、それらの機会を通じて日々、知識や技術の幅が広がっていると感じています。蓄積されていく知識と経験をもとに、分析対象の特性に応じた最適な分析手法を開発、提示できた際などには達成感があります。
時には再現性が得られない、異常値が出る、といった試験法や分析上のトラブルが発生し、すぐには原因がわからず難しさを感じることもあります。そのような場面でも、先輩方とのディスカッションや他部署からの情報収集、実験検討を繰り返し、試行錯誤していく過程で新たな気づきが得られることに面白さがあります。また、解決に至った際には大きな達成感があると同時に成長を感じやりがいとなっています。
業務を効率的・効果的に進めるためには、薬事規制(レギュレーション)に関する知識、解析のための統計・データサイエンスに関する知識、技術移転や委託を行う分析サイトのニーズ理解なども求められます。学ぶことの多い充実した研究生活であると感じると共に、得られたノウハウを生かして達成した一つ一つの業務が全て、「患者さんにくすりを届ける」ことにつながっているという事実が日々のモチベーションとなっています。 -
仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?物性分析を軸に幅広い専門性を身につけ、
他の分野で活躍する方々と連携しながら
業務をリードできる存在になることです。物性研究所の業務は、開発段階から申請・上市後まで、様々なプロセスに関与します。現在は開発初期段階の低分子固形製剤の業務に携わっていますが、今後異なるステージや分析対象の業務にチャレンジしながら経験を積み、物性分析の専門性を高めたいと考えています。先輩方のように、プロジェクトの推進を主体的にリードし、他部署の業務推進にも物性分析の観点から貢献できるような存在を目指しています。
また、専門性を高めると共に、関連する他分野の知識・技術を広げることで、想像力や発想力、考察力に磨きをかけ、新規技術の導入や新たな解決策の提案に挑戦したいと考えています。物性分析とは異なるフィールドの業務内容への理解を深め、互いの強みを生かした効果的な連携を促進することにも貢献したいです。
さらに、現在、他の研究機関との共同研究や学会へも積極的に参加しており、社外へ目を向ける機会もたくさんあります。今後も社内での活動にとどまらず社外活動にも継続的に参画し、ゆくゆくは物性分析を通じて製薬業界全体に貢献できる研究者になりたいという夢を抱いています。 -
アステラスで働くことの
魅力を教えてください。成長・チャレンジできる環境に
魅力を感じています。会社として多様性や個性を尊重する風土があり、研究所内外には様々なバックグラウンドや専門性、キャリアを持つ方々がいらっしゃいます。グローバル製薬企業であるアステラスでは、海外の方々との関りも数多くあります。メールや会議では多様な観点から活発な議論が交わされ、グローバルな舞台で刺激を受け視野を広げることができていると感じています。また、業務に関する勉強会や報告会を通して、社員同士が互いの知識や経験、強みを共有し、高めあえる場があることも魅力です。さらに、若手社員の意見を大切に尊重してくださいます。若手のうちから重要な仕事を任せてくださり、積極的にチャレンジさせていただける環境に恵まれていると感じます。
物性研究所では、WT(ワーキングチーム)活動という物性を深く理解するための基礎研究や、新規医薬品開発プロジェクト間での共通の課題を解決するための技術開発を行う取り組みがあります。私も複数のWT活動に参画しており、前例にとらわれず自分自身のアイデアで新規技術の開発や獲得に挑戦することができる、研究者としての成長の場があることも魅力の一つであると考えています。
岡田 ひとみの一日
| 6:30 | 起床。自宅から会社まで徒歩で約15分。 |
| 8:00~8:30 | 出社。メールと一日の予定を確認。 |
| 8:30~9:00 | 前日の実験結果を解析。 |
| 10:00~12:00 | 実験。隙間時間にはメール確認や書類の作成(グローバル向けに、書類の多くは英語で作成します)。 |
| 12:30~13:30 | 社内の食堂で昼食。 |
| 13:30~14:00 | チームメンバーと実験内容や書類作成方針に関してディスカッション。 |
| 14:00~15:00 | 他部署との会議(海外サイトとの会議もあります)。 |
| 15:00~17:00 | 実験。試験記録の作成。 |
| 17:00~18:30 | 報告書や会議資料の作成。 |
| 18:30 | 翌日の予定を確認。退社(退社時刻は日によって前後します)。 |
社員Q&A
バイオ医薬品の品質を評価するための分析法の開発や物性を理解するための研究を行っています。
薬学研究科 医薬創成情報科学専攻 修士了 2020年入社
山根 慎太郎
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
医薬品の品質評価のための
分析法開発や物性把握のための
研究を行っています。私は主に、開発中の抗体医薬品の生物活性評価に関する分析法開発や物性研究に取り組んでいます。開発抗体と抗原との結合や、結合に伴うシグナル伝達反応といった作用機序に即した手法で開発抗体の品質を評価する分析法を開発しています。評価法としては、ELISA・フローサイトメトリー・レポーター遺伝子アッセイなど様々な手法を使用します。活性を正しくかつ安定して評価できるような分析法を目指し、作用機序の理解や試験条件の検討を実施しています。開発した分析法は製造した医薬品が目的の品質に適合することを確認する品質試験の一項目として使用されます。
また、物性研究として、開発抗体の性質や特徴を把握する研究を実施しています。開発抗体の構造解析、ストレスによる構造変化、その構造変化と生物活性との相関等を分析し、開発抗体についての理解を深め、品質を管理する上で重要なパラメータの選別や薬事規制当局への説明等のために使用します。同じ物性研究所で取得するHPLCやマススペクトロメトリー(MS)などの構造評価情報と合わせて進めていくことになるので、幅広い知識が必要になりますが、様々なデータを駆使し、起きている現象を一つずつメカニズムから解明していくことは物性研究としてとても面白い所です。もちろん、物性を把握する上で他研究所との連携も欠かせません。原薬研究所で行っている製造プロセス研究や製剤研究所で行っている製剤処方化研究で得られる開発品の物性に関するデータは、物性研究所だけでは得られない貴重な情報です。私は、各研究所の研究過程で作製されたサンプルを分析することで、物性に関するデータを取得するとともに、分析結果を各研究所へフィードバックし、物性の観点から各研究所の研究推進に尽力しています。 -
どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?頑健な分析法を開発するための過程は、
とても難しくかつ面白い所です。私たち物性研究所が開発する様々な分析法は、国内外の医薬品製造工場等で長期にわたって品質試験に使われます。そのため、試験場所や試験者に依らずに一定の水準で医薬品の品質を評価できる頑健な分析法である必要があります。分析法の開発時は、操作手順・試験者・試験場所に加え、試薬のメーカーやロット・分析装置のメーカーや型番など頑健性に影響しうる要因を調査し、試験条件を最適化していきます。その中でも、細胞を使用する試験法では、僅かな培養条件の変化や継代数の違いなどで細胞の状態が変化することによって、分析結果がばらつくことがあるため、安定してデータを取得するのが非常に難しいです。その分、試行錯誤の末に分析法の特徴を理解し、頑健な試験法を完成させた時には本当に大きな達成感があります。
物性研究所の仕事内容はとても幅広いということも魅力的な点です。物性研究所が所有する分析機器だけでも、私が現在使用しているマイクロプレートリーダーやフローサイトメーターの他にもHPLCやGCなどのクロマトグラフィーやMS、NMR、DSC、X線装置など挙げるときりがありません。私は学生時代、細胞を使用した生物活性評価を主に実施していたのですが、入社後はHPLCやMSなど初めて使用する機器を使った分析法開発なども実施しており、新しい分野を学びながら仕事を進めていくことがとても多いです。
他にも薬事申請や国内外の試験委託先への分析法技術移転など実験業務以外の仕事もあり、常に新しい知識や技術を学びながら進めていく物性研究所の仕事は、とても面白くやりがいのある仕事だと感じます。新しい分野を学んでいくことで、医薬品開発をより深く理解できるようになるので、いつも新鮮な気持ちでとても楽しい日々を送っています。もちろん、新たな分野を学ぶ時は、専門家の先輩方が詳しく指導してくださるので、安心してチャレンジできます。 -
仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?分析の専門家として、プロジェクトの推進をリードする立場になりたいです。
物性研究所の仕事は、前述のように分析法開発や物性研究、薬事申請など必要なスキルが多岐にわたっています。そのため日々の業務がチャレンジの連続ですが、将来的にはこの日々の積み重ねにより、様々な分野にわたって幅広いノウハウを身につけ、分析の専門家としてプロジェクトを動かしていけるようになりたいです。そして、社内の各部署との連携や国内外の製造委託会社や試験委託会社との連携、業務推進をプロジェクトの中心として担い、安心、安全な医薬品の安定供給に貢献していきたいです。今はどの分野においてもまだまだ半人前ですが、様々な種類の試験法開発や物性に関するデータ取得、薬事申請書作成などを少しずつ経験するなかで、一段ずつステップアップしていると実感しています。今後も新たなチャレンジを続け、成長し続けていきたいと思っています。
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アステラスで働くことの
魅力を教えてください。社員の研修制度や成長支援が
充実していることです。入社後から一年半の間はメンター制度があり、先輩社員と一緒に仕事を進めていきます。いつでも相談に乗ってくださるので、安心して業務を進めることが出来ます。もちろん、メンター以外の方々も優しく教えてくださる先輩方ばかりです。そして、ディスカッション時は互いに一人の研究者として対等に向き合ってくれます。
また、アステラスは様々な分野の専門家が数多く在籍している、言わば「専門家の宝庫」なので、新しい分野にチャレンジしやすい環境だと感じます。
物性研究所では、新しい技術や研究手法の獲得に貪欲に取り組んでおり、若手でも積極的にチャレンジする機会が与えられます。私は入社三年目から、開発プロジェクトの業務とは別に、希望制の新技術開発チームに参画し、医薬品の安全性に関わる免疫原性を評価する試験法の構築に取り組んでいます。
他にも、社会人での博士号取得や海外留学、海外赴任など様々なチャンスがあります。会社とともに自身も成長していこうとする意志が尊重されており、上司も積極的に後押しをしてくれます。
物性研究所ではこのような支援制度が特に充実していると感じます。私が就職活動の時に一番印象に残った言葉は、「物性研究所は人財を大切にする部署である」という言葉です。実際、物性研究所で行うような高精度な分析法の開発、広範な物性評価、薬事申請業務を大学時代から経験している人はほとんどいません。そのため、部署一体となって、「社員を育てる」ことに注力しており、研修制度や成長支援の充実に繋がっていると感じます。
また、グローバルな舞台で成長できることにも魅力を感じます。アステラスは、国内外に研究開発拠点と生産拠点を有しています。私が現在担当しているプロジェクトも全てグローバル開発品であり、海外担当者と英語での会議をすることもあります。様々な国で薬事承認を得るため、国別の薬事規制(レギュレーション)に合わせて、薬事申請をしていきます。こうしたグローバルな舞台での業務を通して、自分の視野を広げていけることも、アステラスで働く魅力だと感じています。
山根 慎太郎の一日
| 7:30 | 起床。通勤は車で約15分。 |
| 8:30~9:00 | 出社。メールと一日の予定を確認。 |
| 9:00~10:00 | 週一の生物活性評価チーム会議(生物活性評価を主に実施しているメンバーが集まり、実験の検討状況を報告したり、他メンバーの検討内容についてディスカッションします)。 |
| 10:00~12:00 | 実験(細胞の継代、細胞試験開始)。 |
| 12:00~13:00 | 研究所内の食堂で昼食。天気の良い日は同僚と一緒に研究所の周りを散歩してリフレッシュします。 |
| 13:00~15:00 | 実験(FCMで測定)、実験結果の解析。 |
| 15:00~16:00 | 実験結果や今後の検討内容について先輩社員とディスカッション。 |
| 16:00~17:00 | 月一の他研究所との合同プロジェクト会議(他研究所の研究サンプルの分析結果を共有し、結果や今後の検討方針についてディスカッションします)。 |
| 17:00~18:00 | 進捗報告資料の作成や実験内容の報告書作成。時には文献調査も。 |
| 18:00~18:30 | 翌日の予定を確認し、退社(退社時刻は日によって前後します)。 |
製剤研究所/製剤研究機能
概要
製剤研究所のミッションは、機能性が高く、品質に優れた新製品をタイムリーに世界中の患者さんおよび医療現場へ届けることです。これまでも卓越した製剤技術、例えば、水に溶けにくい薬物を溶かす技術、薬物の徐放化技術、あるいは薬物送達(Drug
Delivery
System:DDS)技術を駆使して新しい製品を生み出し患者さんのお役にたってきました。私たちの貢献は創薬研究メンバーとともに新テーマを創出する段階から、前臨床段階、臨床開発段階、申請、生産サイトへの技術移転を経て日常生産が安定化するまでの長い範囲にわたります。すなわち製剤研究は薬物の物理化学的および生物薬剤学特性を評価する初期製剤研究や、DDSコンセプトの提案・検討に始まり、処方設計およびプロセス設計、工業化研究、包装設計研究からなる製品化研究を経て、生産サイトにおける製造ノウハウ確立まで続きます。例えば、国内外(米国、欧州など)の生産拠点とは新製品の技術移転、既存製品の工程改善・原価低減の諸活動を通じて常時協働しており、コストパフォーマンスに優れ、環境にもやさしい製造ノウハウの確立に努めています。また、従来の低分子化合物、抗体医薬に加え、最近では核酸医薬および細胞医薬等の新規治療モダリティをターゲットとした製剤化研究にも取り組んでおり、国内サイト(焼津、つくば)のみならず、海外の開発拠点(米国:シカゴ・ボストン、欧州:オランダなど)とも連携をとりながらグローバルに製剤開発研究を推進しています。
更に、製剤研究所では主力製品に対してさらに機能性を高めた新たな剤形を開発し、これら製品の価値最大化にも貢献してきました。まさに薬物がDDSを含めた優れた製剤技術にめぐり合えば、その「価値」はどんどん大きく育っていくのです。近年は処方設計AIなどの(Gen)AIやデジタル技術を活用した製剤技術に加えアプリ開発にも精力的に取り組んでいます。私たちはこれからもアステラスの製剤技術を限りなく高め、技術力に支えられた製品を育て、全世界に提供していきます。
医薬品開発の流れと製剤研・各研究室の業務
医薬品に求められる有効性と安全性を発揮するために、どの1ユニット(=1錠、1カプセル、1バイアル)も同等の品質を有し、使用者が使いやすい製剤とするためには添加剤が必要です。製剤に配合する添加剤の最適な組み合わせと最適な量を決定し(=処方決定)、最適な投与形態の製剤に仕立て上げるのが処方設計研究の主な業務です。製造しやすく、使いやすく、そして安全性・有効性の高い医薬品となるかは製剤処方が大きく影響するため、責任は重いですが非常にやりがいのある仕事です。
臨床phaseによって製剤に求められる役割が異なるため、各phaseでの目標を満足する製剤処方を開発しながら薬効成分の特性を見極め処方を洗練していきます。通常、後期臨床試験までに最終処方(=将来市販する製剤の処方)を決定し、治験薬として供給します。近年では、速く効率的な製剤開発に向け、処方設計AIの開発も推進しています。
また、処方設計を進める中で製造法や製造条件の検討、さらには包装検討も行います。従い、それらの検討から得た情報がプロセス設計研究における後期臨床以降の工業化(大量生産)研究や包装設計研究の基礎情報となります。
Drug Delivery System(DDS)は、投与・服用後の体内の薬効成分の動きを制御する製剤技術です。
薬効・副作用・利便性の改善を目的に、DDS研究では、薬効成分(低分子・抗体・タンパク質・核酸・細胞・ファージ等)を、より効率的に確実に目的部位に送達する技術を研究しています。
「DDS製品を患者さんの価値として届ける」ために、下記①②の様々な標的部位・疾患に対して、ナノ粒子・ゲル・局所投与製剤・注射・経口剤等の各種技術を調査・提案・調製・vitro/vivo評価します。
① 創薬ニーズに対して、各種分野の創薬研究者と共にDDS製剤を検討し、臨床試験に進める最適処方を創出し、特許出願します。
② 上市・開発後期の薬効成分の追加剤形として、開発・営業等のメンバーと共に、DDS技術で価値をより高める新製剤のアイデアを検討します。
茨城県つくば市と静岡県焼津市に研究室を構え、臨床試験への製剤供給に向けて、処方設計研究者とも連携しています。デバイス活用については、包装&デバイス研究者とも連携します。アメリカのAIRMと共に、Cell
therapyの新技術開発も推進しています。
プロセス設計研究は、処方設計研究で見出した最終処方(=将来市販する製剤の処方)を高品質・高効率・低コストを実現した製造プロセスで商用(大量)生産するためのプロセスを設計することです。
主に後期臨床Phaseから参画し、社内外の多くの関係部門と連携しながら、国内及び海外の生産拠点への技術移転をリードします。特に重要性の高まっている無菌製剤に関しては、焼津事業場に新たな製造ラインを新設し、プロセス開発を通じて無菌製剤のケイパビリティ強化に貢献しています。
また、近年進展が著しい細胞医薬等の新規治療モダリティにおいては、その品質特性から製造再現性の確立が非常に難しいこともあり、初期臨床段階から製造ノウハウを作りこむために従来より早いタイミングで研究を開始しています。
新技術の開発も重要なミッションで、医薬品生産工場におけるビッグデータ活用を目的とした最先端のデータマイニングシステムの開発やProcess Analytical
Technology等の研究を通じて、新製品の開発・安定生産に貢献しています。
包装&デバイス研究では、「世界中の患者さんに寄り添った研究」を合言葉に多様化する医薬品のモダリティーに対応する包装及びデバイスの設計開発に日々精力的に取り組んでいます。適切な素材選定に基づく包装設計を行い、長期間にわたり製剤の品質を保持します。バイオマスPTPを医薬品の1次包装に世界で初めて成功するなど環境に配慮した包装技術開発を通じ環境負荷低減にも貢献しています。また、包装やデバイスは、患者さんや医療従事者が直接医薬品として触れるため、医療過誤防止や偽薬対策などによるMedical safety(医療安全)の確保、ユニバーサルデザインの適用による服薬アドヒアランスやQuality of Life(患者さんの生活の質)の向上への取組みなども行っています。近年では、医薬品と医療機器を組み合わせたコンビネーション製品の開発や、デジタル技術を活用したDTx(デジタルセラピューティクス)に用いるアプリケーション開発(医療用デバイス)、更には、ロボット活用による包装オートメーションなどの新技術開発も行っています。
主な研究テーマ
新規化合物の処方設計・プロセス設計研究、工業化研究、包装設計研究
既存製品価値最大化のための処方設計・プロセス設計研究、工業化研究、包装設計研究
有効性・安全性を改善するDrug Delivery System(DDS)の製品化研究
高機能あるいは利便性の良い新剤形、新規製剤技術、医薬品および医療機器(デバイス)の組み合わせによるコンビネーション製品、新規包装形態の開発
抗体医薬、核酸医薬、細胞医薬等の新規治療モダリティの製剤化研究
難溶性薬物の経口吸収改善及び注射剤化
次代をリードするProcess Analytical Technologyの研究
各種製剤・製造法におけるスケールアップ研究
各種製剤・製造法の新規工業化研究(工程開発、装置開発)
工程改善、品質改善のための生産条件の最適化研究
所長から一言
小林 直樹
薬理活性を有する新規有効成分は、製剤研究によって患者さんに投薬できる医薬品(くすり)となります。その形は経口剤、注射剤、経皮剤、吸入剤など多種多様であり、最適な治療効果を提供するために各製剤に込められる技術もまた様々です。このため、製剤研究所には、薬学だけでなく、広く物理化学や生物学的、機械工学的な知識・背景を持った多くの研究者が集まっています。そして、その研究者たちが、処方開発、プロセス設計、包装・デバイス開発等を経て作り上げられた製剤は、世界中で患者さんの治療に使われています。また最近では、低分子や抗体のみならず細胞やmRNA
LNPの製剤化研究、さらには新規薬効成分の持つ特性を最大限に発揮させるための薬物送達システム(Drug Delivery System)
や新規製剤技術の製品化研究、処方設計AIやデジタル技術を活用した製剤技術基盤開発、アプリ開発にも力を注いでおり、より付加価値の高い製剤開発を行っています。
患者・臨床・製品に最も近い研究分野の一つとして、あらゆるモダリティの製剤化研究と製品への貢献が、我々製剤研究者の誇りであり、やりがいの一つです。世界中の患者さんに1日でも早く、より「価値」の高い医薬品を届けるため、国内のみならず海外拠点とも連携しながら日々研究に励む「製剤研究所」でともに働き、皆さんの夢を実現させてみませんか?
社員Q&A
薬理活性を有する「くすりの種」に対して、最適なDrug Delivery System(DDS)を見出し、患者さんにとっての価値を高め・届ける研究を行っています。
薬学部薬学科(6年制) 学士卒 2020年入社
増田 彩香
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
薬理活性を有する「くすりの種」に対して、最適なDrug Delivery System(DDS)を見出し、患者さんにとっての価値を高め・届ける研究を行っています。
「くすりの種」(薬効成分、drug substance)には、低分子化合物・抗体・核酸・細胞など様々なモダリティがあります。これらを投与・服用できる「くすり」という形にするのが製剤研究です。その中でも、投与後に体内での動きを制御するのがDDSです。薬効を向上させる、副作用を低減させる、または患者さんの利便性を向上させるために、体の中で薬効を発揮させたい場所に、最適な量を、最適な時間届ける製剤を創ることが、私たちの挑戦です。
私が所属するDDS研究室では、薬効が不十分、副作用が大きいなど、「くすりの種」がそのままの状態では製品化が難しい場合に、各モダリティや課題に応じた最適なDDS技術を調査・選択して製剤化研究を行います。適切な既存技術がない場合は、新規な製剤コンセプトを考え技術を創ります。営業などの他部門の方々から患者さんや医療従事者の声・ニーズを伺って、どのような性能をもった「くすり」が求められているかを確認します。
プロトタイプ製剤を調製し、in vitroおよびin vivo評価などを行い、性能を確認します。これらの評価は自分達で行うこともあれば、より専門性の高いリサーチ部門に依頼することもあります。性能を高めるために検討を重ねて、良好なプロトタイプが完成した時には製剤特許を出願します。また、患者さんに安定的に価値を届けることを目指して、プロトタイプ製剤の品質を高め、安定的に製造でき、患者さんが使いやすい「くすり」に仕上げるために、処方設計研究者にバトンを引き継ぎ、添加剤の種類・量を決定した上で、治験薬として臨床試験に提供されます。その高品質な「くすり」を高効率・低コストに安定的に製造できるプロセスを完成させるために、プロセス設計研究室の研究者が検討を進め、国内・海外の生産拠点に技術移転します。長期間の保管や輸送から製剤の品質を守り、患者さんや医療従事者の方々が使いやすくするための包装を、包装&デバイス研究室の研究者が設計します。また、近年では、患者さんに安全に投与しやすくするための投与デバイスや医療用アプリの開発も進めています。
実験や色々な専門家との連携に加えて、世界最先端のDDS情報を調査し理解することも重要な仕事です。日頃から最新の論文・特許を読むことで、各モダリティ・課題に最適なDDS技術を選定し、製剤開発を推進しています。 -
どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?期待した通りに研究が進まないことは多いですが、チームメンバーと共に試行錯誤して、少しでもテーマ推進に貢献できる実験データを得た時には、患者さんに早く高い価値を届けられる嬉しさと、科学的な面白さを感じます。
またテーマによっては、海外のメンバーと英語で議論することもあります。以前、私たちが取得したデータを元に今後の計画を提案した際、ミスコミュニケーションにより議論を円滑に進められず、合意が得られませんでした。しかしその後、追加データを取得して伝え方を工夫した結果、きちんと理解してもらい、賛同してもらえた時には達成感を感じました。 -
仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?色々な「くすりの種」の製剤化にチャレンジして、患者さんに価値を届けたい
「くすりの種」のモダリティ毎に、解決すべき課題も、適した製剤も異なります。創薬初期段階のテーマと、上市品のLCM(ライフサイクルマネジメント)のための追加剤形では、検討内容や連携相手も異なります。今後も色々な「くすりの種」の製品化を目指して、技術調査や製剤調製にチャレンジして知識や経験を積み、製剤研究者として「患者さんの価値」に貢献していきたいと考えています。
またプロジェクトを推進するためには、多くの分野の専門家の力が必須です。薬理・合成・薬物動態・安全性の知識、レギュレーションの理解、安定生産のための安定性・装置の観点など、製品化のためには沢山の仲間とのコミュニケーションも非常に重要です。社外のアカデミア・Start-upとの協働でも、相互理解が鍵となります。今後も先輩方に色々と教えて頂きながら視野を広げ、チームで協力しながら挑戦を続けていきたいと考えています。 -
アステラスで働くことの
魅力を教えてください。多くの方々の連携・サポートを頂きながら、自身が成長できること。
若手のうちから主担当者として業務に携わることができ、先輩方から手厚くサポート頂きながら実務を通して成長できるのはアステラス製薬で働く魅力の1つだと感じています。また、年齢や部署に関わらず、自身の考えやアイデアを伝え合い、尊重し合う組織風土があります。私は入社2年目に初めてテーマの主担当者にアサイン頂き、テーマの進め方、連携の方法など分からないことばかりでした。その中で、先輩のアドバイスや、他部署のチームメンバーからの意見を頂きながら、自分で考え・動くことで、うまく進められることが多くなっていきました。今でも、自分で考えた選択肢の中で迷うことがあれば、すぐに先輩に相談します。忙しくても必ず時間を取って話を聴き、丁寧にアドバイスを下さる先輩方ばかりです。研究者としてはもちろんのこと、人として尊敬できる方が多いのもアステラス製薬の魅力だと思います。
またアステラス製薬には成長支援の制度も多く、入社後1年半はメンターと呼ばれる指導係の先輩が、社会人としてのマナーや会社のルールなども教えて下さいます。学会参加、学位取得支援、海外留学など、研究者としての成長をサポートする制度も整っています。
私も後輩に頼ってもらえるような先輩になれるよう、これからも日々、果敢に挑戦して、成長していきたいと思います。
ある一日のスケジュール
| 8:30~9:00 | 出社。メールをチェックし、一日の予定を確認します。 |
| 9:00~10:00 | 実験データに関してチーム内でディスカッションし、今後の方針を決定。時には英語でのディスカッションも行います。 |
| 10:00~12:00 | 実験を行う。隙間時間にはメールチェック。 |
| 12:00~13:00 | 研究所内の食堂で部署の方たちと一緒に昼食。のんびりしたり、みんなで卓球をenjoyしたり。 |
| 13:00~14:30 | 実験を行う。隙間時間にはメールチェック。 |
| 14:30~16:30 | 論文調査 |
| 16:30~17:30 | データ整理や会議に向けた資料作成。 |
| 17:30~18:00 |
メール確認および翌日の予定確認をして、帰宅。 (日によってばらつきがあり、もっと早くに帰宅する日もあります。毎週金曜日は就業時間が8:30-15:45のため、仕事を早めに切り上げて、16:00頃から会社のテニスコートでテニスをしています。) |
※所属は掲載当時のものです
技術統合研究所
概要
技術革新の最前線で、未来の医薬品開発を共に切り拓く
Technology Scouting & Integration
Labs.(TSIL、技術統合研究所)は、2025年10月に発足した新しいCMC研究組織です。私たちは、世界中の先端技術を探索・評価・統合することで、患者さんに新たな価値を届けることを目指しています。TSILでは、日本・米国・欧州をはじめとした戦略地域の技術エコシステムと強固なネットワークを築き、革新的な技術やプラットフォームを発掘しています。社内でも新技術を検討・比較しながら、それらの技術を、製品や開発・創薬テーマ、およびそれらの生産プロセス、サプライチェーンに適用・統合しています。これら先端技術の探索・統合によって、より価値の高い競争力のある医薬品を創出し、患者さんにより速く届けることができています。また、ビジネス開発部門と連携し、技術起点の事業創出にも貢献していきます。デジタル・オートメーション技術や、新規モダリティ、革新的な製剤・DDS技術の検討を通じて、アステラスの研究開発力を拡張し、グローバルなCMC技術変革をリードしています。
主な業務テーマ
各分野(デジタル、オートメーション、分析、合成、バイオ製造、DDS、製剤、デバイス等)の先端技術の探索・スカウティング
製品、開発テーマ、創薬テーマのニーズ・機会探索
先端技術の製品、開発テーマ、創薬テーマへの適用・統合(新テーマの提案・推進、既存テーマの加速)
創薬テーマ、LCM(life cycle management)追加剤形テーマの推進
外部パートナー(大学、スタートアップ、技術コンソーシアム等)との戦略的な連携
所長から一言
坂井 敏郎
あなたの挑戦が、未来の医療を変える
TSIL(技術統合研究所)では、製剤・分析・プロセス技術・デジタルサイエンスなど多様なバックグラウンドを持つメンバーが、最先端技術の研究に活躍しています。新卒採用では、合成原薬研究職、バイオ原薬研究職、物性研究職、製剤研究職として、他研究所(物性研究所、製剤研究所、原薬研究所など)と連携しながら、共に新技術に挑戦する仲間を募集します。入社後も、研究所間で、多様な視点での成長と、柔軟なキャリア設計が可能です。
「技術で世界を変えたい」「グローバルに活躍したい」「新しいことに挑戦したい」——そんな想いを持つあなたを、TSILは歓迎します。
エンジニアリンググループ
概要
エンジニアリンググループでは、「エンジニアリング業務」と「技術開発業務」を実施しています。どちらの業務も、環境・安全・品質・納期・コストの観点から、全体最適となるように業務を推進しています。ユーザーである、社内の各研究部門や製造工場等の担当者が要求する事項を的確に設備の仕様に反映させ、外部エンジニアリング会社や設備メーカーと協働して施設・設備を構築します。構築に際しては、社内の品質保証部門や調達部等との連携に加え、官庁との連携もあり、非常に多くの関係部門と密にコミュニケーションを取りながら、業務に取り組んでいます。
エンジニアリング業務
新棟建設や製造ラインの構築、既存棟の改装工事及び新技術の導入などを実施します。近年、施設・設備の設計から施工・設備導入、試運転、実運用、そしてリタイアメントに至るライフサイクル全体を考慮した業務計画が求められています。これらを設計段階から考慮することで、より高度な施設・設備の仕様の構築が可能となります。設計段階において、どれだけライフサイクル全体を深く考慮できていたかで、その後の運用に大きく影響を与えることになりますので、この点がエンジニアの腕の見せ所です。
プラント建設:製造プラントの設計・施工を実施します。これまで化学合成原薬工場の建設や、バッチ生産の固形製剤工場の建設などを多く実施してきましたが、最近はこれらに加え、抗体医薬や新しいモダリティの医薬品製造工場の建設も実施しています。求められる新しい規制要件をクリアーしながら、施設・設備の設計・施工を実施しています。
製造ラインの構築:新製品の製造ラインの構築や製造能力の増強等を目的として、既存の施設の未装スペースへの製造設備導入や既存ラインの改装工事を実施しています。また、設備の老朽化の際、単なる機器の更新ではなく、高機能な新技術を搭載した設備の導入も実施しています。これらの新技術導入に際しては、各研究所と協働し、技術評価実験なども実施しています。
プラント建設・製造ライン構築においては、環境にも十分配慮しています。より少ないエネルギーで製造・研究活動が実施できるよう、高効率な機器やシステムを導入し、エネルギー効率の良い施設・設備の構築に取り組んでいます。
技術開発業務
品質向上技術
製造設備技術は医薬品の品質確保・向上に対して非常に重要な役割を果たしています。
エンジニアリンググループでは医薬品の品質向上のため、種々の製造設備技術の開発・導入をおこなっています。
例えば、新薬の工業化では新薬の品質特性を満足させる設備が必要ですが、そのような設備が市場には存在しない場合があり、その場合、既存の技術を組み合わせるなどして、自社で新しく設備を開発する必要があります。
これまで、医薬品の品質は各工程でサンプルを抜き取り、工程終了後に品質試験を実施することにより保証されていますが、工程中に直接製品の品質をモニター・管理する技術の開発もその一つです。
自動化技術
自動化技術は医薬品の製造原価を低減するだけではなく、人による汚染のリスクを回避するために医薬品にとっては非常に重要な技術です。
エンジニアリンググループでは最新の制御技術やロボット・IT技術で外部機器メーカーと協働で医薬品製造ラインの自動化技術の開発・導入を行っています。
例えば、検査機の導入による検査業務の自動化、AI・ロボットの導入によるマテリアルハンドリング作業の自動化などです。
デジタル技術
製薬技術本部における研究・製造・保全などの各種業務において、「こんなことができたらいいな」というアイデアを社内で募集し、それらを実現するためのデジタル技術の調査を実施し、設備・機器と融合させることに取り組んでいます。直近では、MR(Mixed
Reality)技術を現状の製造作業・分析作業等に適用し、より正確で効率的に作業を実施することを目標に検討を進めています。
主な業務テーマ
・国内外の新棟建設プロジェクト業務:商用製品・治験薬製造工場及び研究施設の新設工事
・新製造ラインの構築:新製品、新剤形に対応する製造ラインの設計・導入業務
・研究設備導入業務:研究所で使用する単体設備の新設・更新に伴う設計・導入業務
・新技術開発業務:最新技術やデジタル技術を応用した、下記のような設備・システムの開発
応用技術開発:医薬品の品質をリアルタイムにモニター・制御する技術の開発・導入業務
検査機開発:医薬品の各種品質を保証する検査機の開発・導入業務
自動化技術開発:人の作業を機械で自動化する技術の開発・導入業務
グループリーダーから一言
友田 英行
製薬企業におけるエンジニアリングと聞いてイメージがすぐに浮かびあがる方は少ないかと思います。エンジニアリンググループの主業務は「クスリをつくる研究施設・工場を作る」ことです。しかしながら私たちが図面を描いたり、工作機械を操作したりする訳ではありません。私たちの業務は研究施設・工場、そして各種装置・システムが具備すべき機能を明文化し、それらを専門家である設備メーカーやエンジ会社に伝え、協議を重ねて要求事項を具体化していきます。通常、設備メーカーは設備を納入し、正常に動作することを確認した時点で、またエンジ会社は工場が竣工し、引渡しが完了した時点で業務完了です。我々の業務は、そこからが重要であり、やりがいがある部分です。ユーザー(研究者や工場の製造担当者)の要求通りの品質の製品が製造できているかどうか、作業性、ヒト・物の動線に問題はないか、など稼働してみて初めて確認できることが多いからです。当初意図した通りに設備が稼働し、ユーザーに喜んでもらえることは、エンジニアとして何にも代えがたい喜びです。そのためには、我々にとってのユーザーの意図をどれだけ確実にくみ取り、如何に設備要件に纏めるかが重要です。この作業は、科学の知識や経験からの知見を工学の知識に翻訳するという意味で、通訳者に例えることもできると思います。私たちは良き翻訳者を目指して、日々取り組んでいます。
エンジニアリングに求められる専門性は多岐に亘ります。建築・空調・電気・衛生・ユーティリティなどを基本に、新規技術開発では扱う製品、物質や取り扱い特性を考慮するなど設備以外の視点でも色々な専門性が求められます。そのため、多様なバックグラウンド・専門性を持ったエンジニアが所属しています。入社後は小さな設備の導入・開発から業務を開始し、次に中規模な製造ラインの構築や大型プラントの建設と、スキルにあった業務を担当します。レギュレーションの変更やニーズの変更が度々発生することもあり、年齢やキャリアなど関係なく分からないことはお互いに教え合い、共に成長することに取り組んでいます。国内の工場・研究所での業務に加え、海外工場での業務も担当しており、経験を積んでグローバルで活躍できる機会もあります。
世界の人々の健康に私たちの工学のチカラで貢献するエンジニアリンググループで一緒に仕事をしてみませんか?
社員Q&A
工学府 機械工学専攻 生体工学講座 修士了 2024年入社
河野 たま樹
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
私は現在、エンジニアリング業務および技術開発業務の両面から、多岐にわたる業務に携わっております。
私は現在、エンジニアリング業務および技術開発業務の両面から、多岐にわたる業務に携わっております。
エンジニアリング業務では、主に細胞医療製品の製造プラットフォーム開発のための施設改修および設備導入プロジェクトを担当しています。製造時の人や物の動線を踏まえて要求事項を整理し、使用機器リストの作成、機器レイアウトの検討、電源・配管位置の設計などを、社内外の関係者と協働しながら進めてまいりました。現在は建物仕様の決定フェーズに入り、これまでの協議内容を反映した図面を協力会社より受領し、着工に向けた最終調整を行っています。
一方、技術開発業務では、機械室の点検を自動化する自動巡回ロボットを導入し、実装に向け、調整を進めています。日常的な点検作業や環境測定を自動化することで、作業効率の向上とヒューマンエラーの削減を目指しています。現在は、主となるメーター自動読み取りの点検フローを設計するとともに、人による目視点検では困難なサーモカメラを用いた温度異常検知の有効性を検証しています。私たちエンジニアリングでは、ロボット自体の設計開発には直接携わらず、市販の機器や既存技術を柔軟に組み合わせることで、現場環境に最適化されたシステム構築を進めています。 -
どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?社内外の方々と協働し、検討してきた内容が成果として形になる点に大きな面白さを感じる一方で、関係者間の情報を適切に翻訳・整理する必要がある点に難しさも感じています。
業務では、社外の建設会社や各種設備メーカーに加え、社内の研究部門・調達部門・製造部門など、多くの関係者と協働しながら仕事を進めています。多様な検討事項がある中で、意見の相違や実現が難しい課題が生じた際には、最適解を見出すための調整が必要となり、その過程に難しさを感じることもあります。一方で、他者の意見や専門知識に触れ、新しい視点を得られることに大きな刺激と面白さを感じています。さまざまな方々と協議を重ね、設備導入を完了し、製造や研究が計画通りに進められた際には、達成感とともにこの仕事の醍醐味を強く実感します。
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仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?私が今後挑戦したいのは、医薬品研究を行う施設の立ち上げプロジェクトへの参画です。
現在は細胞医療製品の製造サイト立ち上げプロジェクトに携わっており、この経験を通じて、医薬品の製造管理や品質管理に関する知識だけでなく、製造に至るまでの研究開発プロセスに関する理解の重要性を強く実感しました。今後は、医薬品の製造プロセスに加えて、品質を担保するための分析プロセスについても理解を深め、研究から製造まで一連の流れを俯瞰できるエンジニアとして幅広い経験と知識を積みたいと考えています。
また、医薬品研究の分野では自動化の更なる可能性が広がっており、効率的な研究施設の構築を通じて、患者さんにより早く薬を届けることに貢献したいと考えています。私たちエンジニアリングでは、多様な業務に挑戦できる環境が整っており、自らの成長と社会への貢献を両立できるフィールドであると感じています。 -
アステラスで働くことの
魅力を教えてください。医薬品の研究・製造施設の構築を通じて患者さんの健康に貢献できること、そして若手にも活躍の機会が多く与えられている点に大きな魅力を感じています。
私たちエンジニアリングでは、業務を通じて患者さんと直接関わる機会は多くありませんが、私たちが手がける施設立ち上げや新技術の開発が、最終的に患者さんへ医薬品を届けることに繋がっていると考えると、非常に高い社会的貢献を実感します。
また、現在携わっている施設改修および設備立ち上げプロジェクトでは、プロジェクトの指針となるプロセス要求の取りまとめを任せていただいています。さらに、自動巡回ロボットの導入においては、先輩方のサポートを受けながら実装に向けた重要な検討を担当するなど、さまざまな場面で自らの成長を実感しています。
河野 たま樹の一日
| 6:00 | 起床。自宅から会社まで電車を乗り継ぎ向かっています。 |
| 8:30~9:00 | 出社。メールチェック、前日に整理しておいたタスクリストの確認、追記を行います。 |
| 9:00~10:00 | 社内外の打ち合わせに向け、必要な資料をまとめます。 |
| 10:00~12:00 | 自動巡回ロボットのフローを作成し、機械室にて試運転します。試運転時に発生した課題をまとめ、メーカーにフィードバックします。 |
| 12:00~13:00 | 昼食 |
| 13:00~15:30 | 施設改修に向けて社外の協力会社との打ち合わせに参画し、仕様検討を進めます。 |
| 15:30~17:30 | 社内担当部門へ協力会社との打ち合わせにて決定した仕様に関するフィードバックや協力会社への確認事項について協議します。 |
| 17:30~18:00 | メールチェックをして、翌日のタスクリストを整理します。 |
| 18:00 | 帰宅(退社時間は業務量によって異なります。金曜日はFamily Fridayという制度があり、15:30~17:00頃帰宅することもあります。) |
※所属は掲載当時のものです
社員Q&A
基礎工学研究科 機能創成専攻 生体工学領域 修士卒 2019年入社
種子尾 将希
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
最新技術(AI、XR、RFID、生体認証、ロボティクス、…など)を活用し、クスリのものづくりを高質化・効率化する検討を主に行っています。
私は入社以降、主に技術開発業務に従事しており、製薬技術に携わる複数の部門の方々と協働で最新技術をクスリのものづくりに適用できないかの検討を進めています。ここでいうクスリのものづくりは医薬品の製造はもちろんのこと保全業務や技術伝承、在庫管理、入退室管理、ラボにおける研究業務など製薬技術に関わるあらゆる業務を含みます。製薬業界は人の命に関わる製品を提供することから安全性が多分に求められること、それゆえにクスリのものづくりを行う中で守るべきルールが厳格に定められていることなどが起因して他業界よりも新規技術の活用が遅れていると言われることがよくあります。そういった制限がある中で、いち早く新規技術の有効性を検証し、可能な範囲で導入へと進めていくスピード感と柔軟性が強く求められていると感じています。
私が現在携わっている具体的な業務の例としては、AI予知保全システムの検証というものがあります。これはAIを活用して設備の異常予兆を事前に検知するというもので、設備で蓄積したデータをもとにデータ学習を行い、過去に発生した異常を予兆することができたかどうかを検証しています。設備の突発トラブルを無くし、クスリの安定供給という形で患者さんの価値に貢献することを意識しながら進めています。その他、定期的に展示会に参加するなど新規技術情報の収集も行っています。 -
どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?社内外含め幅広い部門の方々との協働が必要になる点、業務の中での自由度が高い点について面白さと同時に難しさを感じます。
業務を進める中で、社内では研究部門や製造部門、調達部門など、社外では新規技術を保有する各メーカーやコンサル、代理店など非常に多種多様な分野・部門の方々と協働しています。特に新規技術を保有するメーカーの方々と打合せをする際は、お互いが当たり前のこととして捉えていることがもう一方にとってはそうではないこともあり、認識のズレからくる難しさを感じることがよくあります。一方で新たな分野の方々と打合せを行う度に新たな学びがあり、面白さを感じるとともに自身の成長を実感する場面も多いです。
また技術開発は業務の自由度が高く、検証項目の設定や最終的な検証のゴールを自身で設定しなければなりません。技術を導入する上で明らかにしておくべき検証項目を洗い出し、限られた予算の中で実現可能な検証のゴールを設定する、ある程度の裁量をもって業務に取り組むことができるのは面白さを感じる反面、PJ期初に設定する内容が肝要であり難しさも感じています。 -
仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?私が今後チャレンジしてみたいことは建設プロジェクトへの参画です。
私は入社以降、私自身が希望していたこともあり、主には技術開発業務にずっと従事してきました。エンジニアリング案件としては開発要素のない機器導入や改修PJの基本設計業務までしか担当したことがなく、実際に建屋を建てたり改修工事を行ったりといった経験がありません。そのため、今後は施工段階におけるエンジニアリング業務の経験を積んでみたいと感じています。というのも、技術開発業務を進めるなかでもやはりエンジニアリングの知識や経験が必要となることは多く、どちらか一方ではなく両方の経験が必要と感じているためです。特に、新棟の立ち上げは目に見えて無から有を作り出すため、正しく”ものづくり”といえるものかと思います。機会があれば新棟立ち上げのPJにも参画したいと感じています。
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アステラスで働くことの
魅力を教えてください。成長を実感できる場面が多々あることです。
私が現在所属している部署では若手にも積極的に重要な仕事を任せてもらえる風潮があります。2年目には治験薬棟の一部の区画の改修計画・基本設計について主担当として経験を積み、3年目には複数部門と協働で進める新規技術開発について複数の案件の主担当を経験しました。どちらも業務を進める上で困ったことがあれば相談できる先輩・上司の方がついてくれましたが基本的には自身でスケジュール管理や実施項目の整理をはじめとするPJマネジメントを行ったため、様々な経験を積むことができ成長を強く実感できました。また、全社的にチャレンジを受け入れる風土があるのもアステラスの魅力だと思います。
種子尾 将希の一日
| 7:00 | 起床。通勤は車で30分。 |
| 8:30~9:00 | 出社。メールと一日の予定を確認する。 |
| 9:00~10:00 | 技術開発案件を共に進める社内の担当者と打合せ。 |
| 10:00~12:00 | 技術開発における検証項目の検討や資料作成など。 |
| 12:00~13:00 | 昼食 |
| 13:00~15:00 | 社外のメーカーや代理店と打合せ |
| 15:00~16:00 | 技術開発案件を進める上で連携すべき部門の方々と打合せ |
| 16:00~18:30 | 資料作成 |
| 18:30~19:00 | メールチェック、翌日の予定の整理 |
| 19:00 | 退社。(退社時間はその時々の業務量によって変化します。金曜日はFamily Fridayという制度があり16:00ごろに退社することもあります。) |
※所属は掲載当時のものです
センターの紹介 (富山技術センター)
概要
富山技術センターは、アステラス製薬のバイオ製品の商用生産機能の拠点として、従来の工場機能に技術研究機能を付加し、名称を富山技術センターとしています。承認後の商用生産を担うとともに、商用製品の製造工程改良や、開発段階後期のプロセス開発、スケールアップ、及び臨床試験用原薬を製造しています。そして、その活動を通して、将来に亘る安定な製品供給を担う技術者の育成もまた、重要な役割です。
センター長から一言
土肥 優史
富山県の医薬品産業は、江戸時代から300年以上の歴史を有する伝統産業であり、現在、県内には約80社の医薬品メーカーと100以上の製造所を有しています。
このような薬都富山の地に、富山技術センターは、天然物から新たな生理活性物質を探索し、発酵技術を活かし生み出された免疫抑制剤「プログラフ」の原薬生産工場として1992年に操業を開始いたしました。その後、プログラグカプセル、顆粒、軟膏製剤・包装へと生産活動展開しました。加えて、2001年より抗真菌薬「ミカファンギン」原薬の製造も開始しております。これらの医薬品は、アイルランドのケリー工場との協同により、グローバル製品として世界各国の患者さんに届けられています。
2019年にアメリカ食品医薬品局(FDA)より、画期的治療薬の認定を受けた抗体-薬物複合体の医薬品であるPADCEVの製造承認を受け、グローバルに向けた抗体医薬の商用製造をスタートしています。さらに、PADCEVに続く抗体医薬であるZolbetuximabもグローバルの承認を受け、その商用製造に対応するために、4階建て延べ面積8000m²の抗体原薬製造施設を建設し、2021年3月に稼働しています。
富山事業所は、発酵技術からスタートした培養・精製・分析・品質管理・GMP・エンジニアリング・環境管理というそれぞれの要素技術・ナレッジを基盤に、抗体原薬製造のフィールドへ事業を展開してきました。今後、既存の製品群とnew
modality製造を担うアステラスのバイオ原薬製造サイトとして、さらなる進化を続けて参ります。
私たちは、移植、感染症、ガンという患者さんの生命に密接に関わる医薬品の製造を担っています。このため、いかなる状況においても安定生産、安定供給を継続することが使命と考え、最新の技術と最高のチームワークで、単に医薬品を製造すること留まらず、将来に亘って安定に医薬品を製造供給する仕組みを創るという視点で、日々業務に取り組んでおります。同時に、働く仲間の安全、健康を第一に、一人ひとりが成長・達成感・やりがいを感じられる組織を目指しています。
富山技術センターでは、様々な指向性とバックグラウンドを持ったエネルギーに満ち溢れた仲間を求めています。あなたの夢や将来を我々と共に描いてみませんか。
働く社員 (富山技術センター)
社員Q&A
技術開発セクション培養技術課 バックグラウンド:応用動物科学専攻 2019年入社
向後 智明
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
私が所属する技術開発セクションでは、抗体医薬品の安定供給と実製造スケールでの製造手順検討・改善を行っており、現在は、FDAからブレークスルーセラピー(画期的新薬)に指定されているPADCEVの中間製品と、第III相臨床試験段階のゾルベツキシマブ原薬の2製品を扱っています。 入社1年目にはPADCEVのFDA査察がありました。新規医薬品が上市され患者さんに届けられる関門となる機会に立ち合い、1年目ながら社会的責任の大きさを実感するとともに、日々の業務の先には患者さんが待っていることを肌で感じることができました。その後、入社3年目までに、新規抗体原薬製造施設の立ち上げ、新施設へのゾルベツキシマブの導入、引き続きPADCEV増産に伴うスケールアップなど、多様な業務に携わり、抗体製造のノウハウや製造設備に関する理解を深めてきました。 入社4年目となる現在、抗体製造に必要なスキルやナレッジも増え、薬を待っている世界中の患者さんに高品質な薬を安定して届けるための安定生産に貢献している実感をもっています。
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どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?難題に直面して、これまでに実績のなかった方策で課題をクリアした時に面白さや達成感を感じます。世界的なCOVID-19の流行により、医薬品製造を取り巻く環境も激変し、多くの課題が発生しました。その課題の1つに取り組んだ結果、新たな方策を取り入れたことで、COVID-19による課題を解決しました。その上、従来よりもコストを抑えた最善な仕組みを導入することができました。 課題解決の過程では、自部門のみならず普段は関わりが少ない他部署や社外との連携が欠かせず、立場が異なる方々と1つのゴールに向かって取り組むことの難しさも感じました。しかし、その取り組みが形になった瞬間、喜びが溢れてきたことを今でも鮮明に覚えています。
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仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?私はこれまでPADCEV中間体の安定生産、ゾルベツキシマブ原薬の商用製造プロセス開発で身に付けたスキル、ナレッジをもとに、今後は細胞治療などの新たなモダリティの商用製造プロセスの開発や堅牢化を行い、バイオ医薬品のプロフェッショナルとして活躍していきたいです。
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アステラスで働くことの
魅力を教えてください。アステラスで働くことの大きな魅力は、人です。1つの医薬品を患者さんに届けるまでには、研究部門、開発部門、製造部門、営業部門など想像以上に多くの人が携わります。より早く患者さんに薬を届けるには、いろいろな人との協働が欠かせません。私は会社説明会で担当してくださった先輩が生き生きと職場紹介したその雰囲気に共感し、アステラスで働きたいと思い志望しました。実際に入社してみると、その直感は間違っていませんでした。先述の課題解決時も、他部署の皆さんの協力があったことはもちろんですが、私の成長を促しながらも、適切な距離感で必要に応じて軌道修正していただいた上司にとても感謝しています。
向後 智明の一日
| 8:00-9:00 | ラジオ体操。朝礼で、その日の作業の流れや役割分担、前日までの作業状況を共有。 |
| 9:00-12:30 | 製造作業。 |
| 12:30-13:30 | ビュッフェ形式の食堂で昼食。季節限定のご当地メニューもあります! |
| 13:30-15:00 | 製造作業を継続。作業の後片付け。 |
| 15:00-16:30 | デスクワーク。製造で使用した記録類の確認、手順書等の文書作成。 |
| 16:30-17:00 | 翌日の製造作業で使用する文書や備品類の準備、作業の流れを確認し帰宅。 |
※所属は掲載当時のものです
働く場所 (富山技術センター)
私が働く場所を紹介します!
高木 翔平
技術開発セクション 精製技術課
私の所属する精製技術課では、新規開発品の治験薬製造から上市、さらにその後の安定生産までの役割を担っています。研究から商用段階へスケールアップする際は、製造に適した設備・機器の運転パラメータを検討、決定します。また、原材料の安定的な供給体制をサプライヤーとともに構築することも重要なミッションです。上市に向けては、薬事申請に必要なデータを取得するなど、新薬承認に向けての様々な対応を行います。中でも現在担当しているバイオ医薬品は、画期的な新薬に指定され、極めて短い期間での上市準備が必要でした。大変さはありましたが、「新薬をいち早く患者さんに届ける」という目標に貢献できたことが大変嬉しく、やりがいのある仕事だと改めて感じました。また新薬の上市後の安定生産も大切な業務であり、より堅牢で効率的な製造体制構築のため、継続的なKAIZEN活動を行っています。
ロケーションのご紹介
富山県には四季折々の美味しいものがたくさんあります。春はホタルイカ、白エビ、夏は岩がき、秋は梨、冬は寒ブリなど、季節毎のグルメを楽しめるところが魅力のひとつです。事業場のある富山市内は、飲食店や商業施設も充実しており、とても住みやすい街だと感じています。少し足を伸ばせば、海、山、川などの自然があり、アウトドア好きの方にはたまらない環境です。
冬には、市内でも多少雪が積もりますが、対策グッズが充実しているので心配することはありません。山間部での豊富な雪は、私達にきれいな水をもたらし、美しい自然環境やウィンタースポーツの楽しみなど、素晴らしい恩恵をもたらしてくれています。
事業場のご紹介
富山駅から岩瀬浜を結ぶ路面電車「ライトレール」の駅からほど近い富山技術センター。約400人が勤務し、バイオ医薬品および発酵由来原薬・製剤の製造、そして製造に関わる品質管理、品質保証を行っています。厚生棟の屋根は、八尾市の郷土芸能「風の盆」で踊り手がかぶる「おわら笠」を模した特徴的な形となっており、晴れた日には窓から立山連峰の雄姿を望むことができます。お昼はメニューが豊富なカフェテリア形式の食堂でランチ、終業後は体育館で気の合う仲間同士とスポーツで汗を流すなど、仕事の合間の息抜きも充実しています。
センターの紹介 (高萩技術センター)
高萩技術センターは、海と山に囲まれた茨城県の北部(高萩市)に、医療用医薬品の原薬工場として1974年に設けられました。その後、CMC研究所および開発用原薬製造機能の高萩技術センターへの移転により、原薬の製造だけではなく、その製造法や試験法の開発が行われてきました。これまでに、ガスター、ペルジピン、ハルナール、ボノテオ、ベシケア、イリボー、ベタニス、ゾスパタなど、多くの新製品の原薬生産立ち上げを行っています。
その後CMC研究所はつくば地区にその機能を移転しましたが、高萩技術センターは引き続きアステラスグループの化学合成品供給機能の拠点として、CMC研究所だけでなく、製剤機能、バイオ医薬品製造機能や本社各機能と密に連携し、患者さんが待ち望む新薬を一日も早く届けられるように、また高品質の医薬品を患者さんのもとに届けるため当センターが担う薬づくりに関わる諸活動を強い使命感を持って推進しています。
センター長から一言
中村 純
開発初期化合物のパイロットプラントでの製造では、製造や分析の知見が少なく品質や収率、操作性などの問題で計画通りに所望の化合物が得られないことがあります。そのようなケースではここ数年強化している技術開発チームの化学や化学工学の能力を駆使ししリカバリーするとともに、そこで得られた知見を活かし、より良い製造法、分析法の開発を、イニシアチブを以て実行しています。また、取り扱う化合物の特性に合わせた封じ込めが可能な設備や、グラムスケールからバルクスケールまで、GMP環境下での製造が可能な設備を準備しさまざまなニーズにアジャイルに対応できるアセットを確保しています。
更に各CMC研究所との緊密な連携のもと、安定的な商用生産が可能と判断された原薬については、アイルランドのグループ工場をはじめとした社内外のサイトへの技術移転を行い、継続的に新しい化合物の製造が出来る環境を整えています。
高萩技術センターでは従業員一人ひとりが常に患者さんのためを考え、各々の持つ技術力の更なる向上とオペレーションの高質化に取り組んでいます。そして価値ある医薬品を高い品質で安定的に、安全に、そして自然環境と調和をしながら、それを必要とする患者さんに届け続けます。
働く社員 (高萩技術センター)
社員Q&A
治験原薬製造のプロセス検証及び効率化・
トラブルシューティングに関する業務を担い、原薬の安定供給と
価値最大化に取り組んでいます。
薬学部薬学科(6年制)学士卒 2024年入社
武井 弘斗
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
治験原薬の製造プロセス検証・改良及び製造業務を通して原薬供給に取り組んでいます。
高萩技術センターは当社における日本で唯一の化学合成を軸とした原薬製造拠点です。化学合成によって医薬品の原料となる原薬を安定的に供給し、世界中の患者さんに安心して医薬品を届けるための重要な役割を担っています。私たち製造技術第1課は、原薬研究所などと密に連携しながら、治験原薬の製造プロセス開発と、パイロットプラントを用いた有効性検証を行い、治験原薬を製造することで新たな医薬品を必要な時に確実に患者さんへ届けることに貢献しています。
開発初期の治験原薬製造では、化学的性質や生理活性などの情報が十分に得られていないことも多く、実際の製造工程で予期せぬ現象が確認されることも少なくありません。こうしたトラブルを未然に防ぐため、私たちは化学合成だけではなく、化学工学や設備工学の観点を加えて、設備条件や作業性を考慮した検証を行い、多角的な視点でデータを取得しています。さらに、実験や製造で得られた知見を研究所や製造担当者にフィードバックすることで、より効率的で信頼性の高いプロセス開発を推進しています。その結果、全ての製造操作に対する環境面の配慮、作業の安全対策、品質保持、コスト削減が実現しこれらが全て新薬を待つ患者さんへの早期かつ安定的な供給に繋がります。また、化学合成を軸としながら、工学、薬学、理学といった多様な学問を学んだ先輩、同僚がいるため様々な角度からのアドバイスをいただき、より最適なプロセス構築を進めることができます。
この様に製造技術第1課の仕事は、様々な知識・技術を駆使して世界中の患者さんに大きな価値を生み出せる非常にやりがいのある仕事だと実感しています。 -
どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?課題解決に向けてプロセス検証実験を行い、その成果を製造現場で確認できるときです。
課題に対して仮説を立て、検証実験を行いながら、品質面や作業効率などの改善に取り組むことに、面白さを感じています。特に治験原薬製造では、スケールアップの実績が少なく、十分なデータが存在しないことも多いため、事前検証を通して、課題となる操作を抽出し、効果的な対策を講じていくことが重要です。こうした取り組みによりプロセスの安定化や効率化に繋げられたときには、大きな喜びを味わうことができます。
また、自ら検証したプロセスに製造作業者として携わることで、改善の効果や課題を実験の数十〜数千倍のスケールで体感できる点もこの仕事の大きな魅力です。もちろん責任も大きいですが、その分自分が実験したプロセスが製造現場で再現され、品質の良い原薬を取得できた際はとても大きな達成感を得ることができます。必ずしも想定した通りに物事が進むわけではない点は難しいところではありますが、試行錯誤を重ねて最適解を見出していく過程にやりがいを感じています。
さらに、治験原薬製造は、研究所をはじめ多くの関連部門が関与しており、異なる専門性をもつ人たちが知識や技術を共有しながら協力して課題解決に取り組む点も、この仕事の魅力のひとつです。 -
仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?化学合成を軸とした原薬製造に関する能力をさらに高めていきたいと考えています。
近年、各研究所と製造拠点の連携がますます密接になっており、製造に携わる人材であっても、製造側の視点だけでなく、研究側の視点を持つことの重要性が増しています。製造プロセスに組み込まれた操作の意味を考え、背景にある原理や目的を深く理解する事で、より効果的な手法を考案・構築できるようになります。さらに、環境・安全・品質・納期・コストといった複数の要素に妥協せず、総合的に製造プロセスを最適化できる人材こそが原薬製造に関わる私たちが目指すべき姿だと考えています。また、原薬製造に関する能力強化には、新しい技術を獲得することも不可欠です。学会や講習会に参加し、より高度な技術や知識を身につけ、自身の可能性を広げながら、価値の高い原薬製造プロセスの構築に挑戦していきたいと思っています。
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アステラスで働くことの
魅力を教えてください。新しい分野に積極的に挑戦できる環境が整っていることが魅力です。
医薬品業界を取り巻く環境や世間のニーズは日々変化していますが、患者さんに価値あるものを届け続けるアステラスの使命は変わりません。
アステラスでは、科学の進歩を患者さんの価値に変えることを目標に従来の低分子医薬品だけでなく、PROTACやADC、遺伝子治療といった新しいモダリティでの医薬品の開発に常に挑戦しています。高萩技術センターとしても、化学合成の専門性を軸としてこれらの新しい領域の医薬品製造に挑戦しています。このように、様々なモダリティの医薬品製造に貢献できる環境に身を置けることは、アステラスで働くうえで非常に魅力的でやりがいを感じられる部分だと思います。
武井 弘斗の一日
| 7:20 | 起床(自宅から会社まで、車で約10分) |
| 8:15~8:20 | メール、当日の予定確認 |
| 8:20~8:30 | ラジオ体操、朝礼 |
| 8:30~12:00 | 実験準備~実施or製造作業、合間に書類作成 |
| 12:00~13:00 | 昼食(食堂)、昼休憩(筋トレ、事業場内に筋トレルームがあります) |
| 13:00~16:30 | 実験続きor製造作業、合間に書類作成 |
| 16:30~17:00 | 書類作成、会議など(日によって変動) |
| 17:00~17:30 | 片付け、翌日の準備 |
| 17:30 | 退社(時間は日によって前後します。金曜日はFFdayで15:30に帰宅できるため。東京に遊びに行ったり、趣味のスポーツをしたりしています。) |
※所属は掲載当時のものです
社員Q&A
治験原薬の原料や中間体、最終原薬の品質試験を実施しています。
また試験方法や試験記録、分析機器、試験者への教育を適切に管理することで、試験データの精度と信頼性を保証し、安全で効果の確かな医薬品を届けることに貢献しています。
薬学部薬学科(6年制)学士卒 2023年入社
加来 咲貴
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
治験原薬に関わる品質管理業務並びに試験法検討など、製品の品質を科学的に裏付けるための試験や評価を行っています。
私が所属する品質管理第1課では、治験原薬に関わる品質管理業務を担当しています。また、治験原薬に関わる品質試験だけでなく、原材料の試験法検討や洗浄評価試験、分析法バリデーションの実施など、製品の品質を科学的に裏付けるための試験や評価を行っています。これらの業務は、医薬品が治験の段階から安定した品質を保つために欠かせない重要なプロセスです。
治験薬は製品特性がまだ十分にわかっていないことも多く、品目ごとに想定外のトラブルが発生しやすいのが特徴です。入社前は「ルーティンワークが多い仕事」と思っていましたが、実際には想定外の対応が必要になる場面が多く、臨機応変な判断力が問われます。
さらに、品質管理業務に加えて、品質管理体制全体の基盤を維持する業務も重要なミッションの一つです。品質管理セクションは試験データを適切に管理するためのシステムや、GMP教育に関する活動にも携わっています。日々の業務の中では、単に試験を実施するだけでなく、試験法の改善や教育体制の整備など、品質を守る仕組みそのものにも関わることができます。
医薬品の品質は、製造後に付け足せるものではなく、最初から適切な管理を行うことでしか保証できません。正確性と誠実さが強く求められる職場であり、一つひとつの結果が製品の品質を左右するため、責任感と高い専門性をもって取り組んでいます。 -
どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?品質管理としての判断を担う場面で、責任の重さと品質を守る使命感、そして大きなやりがいを実感します。
特に、GMP上の手続きや試験法の検討などを他部署と協働の上どのように進めれば製造計画に影響を与えず対応できるかを考えるのは、この仕事の面白さの一つです。自部署だけでなく他部署のスケジュールとも綿密に調整する必要があり、全体を見据えた判断力が必要です。
私は試験者として、迅速かつ正確な結果を出すことで、この流れの中で重要な役割を担っていると感じています。他部署と協力して迅速に対応し、予定通りに出荷できたときには達成感があります。
また、品質管理の判断は、他部署やプロジェクト全体に常に大きな影響を与えます。品質管理セクションQCの立場から「この品質でよい」と判断することは、患者さんの安全に直結する責任の重い仕事です。特に他部署とのやり取りではお互いの立場や優先事項を理解しながら、妥協せずに品質を守る姿勢が求められます。この「厳しさ」は難しさである一方で、品質を守る最後の砦としての責任と誇りを感じる部分でもあります。特に研修や他部署との意見交換の場では、品質管理業務は単に試験を実施するだけではなく、全体の品質保証の一端を担っていることを強く実感でき、大きなやりがいにつながっています。 -
仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?高い品質管理体制を維持・向上するための仕組み・環境づくりです。
品質管理業務の根幹を支えるのは「人」と「仕組み」です。どれほど試験法や設備が優れていても、それを実行する人材と教育体制が整っていなければ、高い品質保証は維持できません。私は今後、人為的なミスをさらに減らし、より効率的かつ堅牢な品質管理体制を実現するため、教育の仕組みを改善していきたいと考えています。特に、知識やスキルの定着度を可視化し、教育効果をより確実に高める仕組みづくりに取り組みたいです。また、業務の標準化やデジタルツールの活用を進めることで、経験の差によらず安定した品質を担保できる体制を目指しています。すでに、実作業者へのアンケートの仕組みを構築し、教育後にどのようなポイントで迷いやヒューマンエラーが起こりやすいかを把握する取り組みを始めています。今後はその結果をもとに、教育資料や伝え方の改善を進めることで、現場でよりスムーズに、安心して作業が行える環境を整えたいと考えています。
教育は品質管理全体の力を底上げする重要な要素であり、医薬品の信頼性を支える根幹です。この領域で、組織全体の品質文化の醸成に貢献していきたいです。 -
アステラスで働くことの
魅力を教えてください。自分の考えを業務に反映でき、品質に直結する責任と手応えを感じることができます。
アステラス製薬の魅力は、自分の考えをもとに業務を進め、改善に取り組める自由度の高さにあります。自ら課題を見つけ、主体的に動くことで、仕事の進め方や成果に自分の工夫を反映できる環境が整っており、日々の業務がそのまま新薬開発の信頼性につながる実感があります。率先して動き、分からないことや改善案を積極的に発信し、実行できるこの環境は、新薬開発という挑戦的な舞台で成長したい人にとって大きな魅力だと感じています。
また業務に関する研修やスキルアップの機会も豊富で、希望を柔軟に受け入れてもらえるため、自らの成長を自分の手で作っていける環境です。私は昨年3か月間、物性研究所での研修に参加しました。そこで新薬の試験法がどのように設計され、どの要件を満たすことで品質が保証されるのかを実際に学びました。試験法一つひとつに、患者さんに安全で有効な医薬品を届けるための意図と背景があることを知ったとき、「この考え抜かれた試験法に応える品質管理をしよう」と強く感じました。
このような経験から、日常の試験業務に対する意識が大きく変わりました。そして学んだ視点を活かして改善提案を行い、より主体的に業務へ取り組めるようになりました。アステラスでは、このような研修への参加が積極的に認められ、自分の意思で挑戦し成長できる環境が整っています。自分の考えを業務に反映し、その成果が医薬品の信頼性を支える一部となっていると実感できる点が、アステラス製薬で働く大きな魅力です。
加来 咲貴の一日
| 8:00~8:15 | 出社、メール確認 |
| 8:20~8:30 | ラジオ体操、朝礼 |
| 8:30~12:00 | システム(LIMS)関連会議 |
| 13:00~15:30 | 洗浄評価試験 |
| 15:30~17:00 | GMP教育(HPLCに関するOJT) |
| 17:00~17:15 | 明日の予定確認、準備 |
| 17:15 | 退社 |
※所属は掲載当時のものです
働く場所 (高萩技術センター)
私が働く場所を紹介します!
根本 泰輝
製造技術セクション 設備技術課
私が所属する設備技術課では、生産設備の新規導入からメンテナンスまでを管理しています。医薬品製造に使われる様々な設備を理解し、それに基づいて設備の状態に合ったメンテナンスを計画・実行することで生産設備を安定稼働させ、薬の安定供給に寄与しています。また新たなプロセスへの対応や製造現場の効率化を図るために最新設備の情報を収集し、設備導入に向けて、製造部門や設備メーカーと共に設計・施工管理を行います。機械系・電気系の知識だけでなくITの知識も求められる仕事ですが、様々な分野のことを知っていけることは面白味があり、とてもやりがいを感じます。同じ部門の仲間だけでなく、製造部門や外部のパートナーとも連携する機会が多く、多様な人と関わる楽しさも味わえます。
ロケーションのご紹介
江戸時代に松岡城が築かれ、その城下町として発展した高萩市。松岡城跡は桜の名所で、お屋敷通りは城下町の風情が感じられるスポットです。明治時代には常磐線が開通し石炭産業のまちとして発展しましたが、現在は工業団地への企業進出により、産業都市としての発展を続けています。高萩市の魅力は、自然が豊かで、海では海水浴、サーフィン、釣りなど、山ではゴルフや湖カヌーなどのアクティビティを楽しめるところ。花貫渓谷、国営ひたち海浜公園、はぎビレッジは特におすすめのスポットです。四季折々の雄大な自然の中で、スポーツやキャンプ、グルメを楽しんでみてはいかがでしょうか?
事業場のご紹介
高萩駅から4kmの場所に、東京ドーム約3個分という広大な敷地を有する高萩技術センター。海に面した小高い場所にあるため、見渡す限りのオーシャンビューが広がっています。しかも敷地に隣接して「古墳」があるという、ちょっと変わった魅力も。主要な業務として化学合成を軸とした原薬製造を行い、化学合成原薬の安定供給になくてはならない拠点となっています。製造だけでなく、ラボでの実験検討、品質試験・品質保証、環境安全衛生、事業場運営など多岐にわたる業務があり、それぞれの部署が協力し合うことで医薬品の安定供給を支えています。ほかの事業場と比べ人数は少なめですが、その分連携が取りやすく、クラブ活動などの交流も盛んです。
センターの紹介 (焼津技術センター)
焼津技術センターは固形製剤の主力工場です。2022年度には注射剤の生産施設も立ち上がり、開発が進められているバイオ医薬品の製造も開始されます。今まで製剤研究との密接な連携により、多数の新製品を市場に出荷してきました。製剤技術並びに製造機械の開発改善に総力を上げて取り組み、高品質な製品の製造と自動化によるコストダウンを図ってきています。
センター長から一言
石井 裕介
焼津技術センターは、アステラスグループ内の製剤の基幹工場としての役割を果たしてきました。2023年に創業55周年を迎え、これまでに100種類以上の製品を生産し、世界中の患者さんの元へ医薬品を提供してきました。
また商用製品の生産だけではなく、開発段階の治験薬の製造も担っており、事業場内にある製剤研究所、物性研究所と密に連携しながら開発製剤をより早く、より深く理解することによって、少しでも早く患者さんに届けるための開発スピード向上にも貢献しています。
焼津事業場にはコンテイメント機能を備えた治験薬、生産ラインも完備しており、抗がん剤などの高薬理活性化合物の開発、製品化も担っており、様々な製剤の製品化実績を積んでいます。
さらに、2022年度には注射剤の生産施設も立ち上がり、昨今盛んに開発が進められているバイオ医薬品の製造も開始されました。
世界中の規制当局の求める品質レベルは高まっており、その品質を維持向上させ得るクオリティカルチャーの醸成が求められています。焼津技術センターではグローバルに医薬品を開発することで海外からの査察経験を積み、より高いレベルの品質システムを構築しながら、さらなるクオリティカルチャーの醸成に努めています。
焼津市は気候が穏やかで暮らしやすい地域です。この住みやすい土地から医薬品を提供し続けるために、地域住民との共生、地域貢献あるいは環境問題などにも積極的に取り組んできました。焼津技術センターは、半世紀以上にわたる新製品開発で培った製品化統合力をさらに進化させ、今後も高い品質の製品を安定的に患者さんに届け続けていきます。
働く社員 (焼津技術センター)
社員Q&A
生物資源科学科 修士了 2018年入社
前田 良枝
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現在の仕事内容はどのようなものですか?
迅速に確実な試験を実施し、
正確なデータによって品質を保証することで、
安心安全な薬の安定供給に貢献しています。焼津技術センターの品質管理部門には、医薬品/治験薬の原材料(原薬・添加剤・包装資材)、微生物、製剤の品質試験を担当する部署があります。
私は主に原薬の試験を担当しており、高速液体クロマトグラフやガスクロマトグラフ、赤外分光光度計やその他の分析機器を用いて、有効成分の定性や定量、不純物の確認等の評価を行い、医薬品を製造するために定められた規格に適合していることを正確なデータによって保証しています。製造スケジュールに影響を与えないよう、正確かつ迅速に試験を完了させることで高品質な医薬品の安定供給に貢献しています。
また、課をまたいだ組織で運営される異物分析チームにも参画しています。分析対象は医薬品/治験薬、原材料/製剤の全てに及びます。原材料から発見した異物、製造過程で発生した異物、医療現場からの苦情品(割れた錠剤の分析)等、様々です。患者さんの命に関わる医薬品に異物の混入は許されません。安心・安全な医薬品を患者さんへ届け続けるために、迅速な分析を行い、混入原因を特定し、製造部門やその他の関係部署と連携することで、異物混入リスクの低減に努めています。異物分析チームの活動は、原材料以外についても学べる場であり、自身の知識の幅や視野を広げることに繋がり、成長を感じられる日々を過ごすことができています。
この仕事を始めて感じていることは、"気づき"がとても大切だということです。
試験で得られた結果がたとえ基準値内であっても、普段と違うところがあればそこに気づき、なぜそうなったのか様々な視点をもって考察する必要があります。異物分析では、特定された元素からどこに異物混入リスクがあるのか気づく・推定することが重要です。私たちは日々気づきと考察を繰り返し、必要な改善策を講じることで、より高いレベルの品質管理へと繋げています。
どの業務も責任は重大です。より高いレベルの品質管理を目指し、緊張感と責任感をもって業務に取り組んでいます。自分の仕事がアステラスの薬つくりに役立っているという実感があるので、とてもやりがいがあります。 -
どんな時に仕事の面白さや
難しさを感じますか?新規原薬の分析技術の習得にチャレンジしているときです。
焼津技術センターでは、私の入社以来、毎年のように新製品の立ち上げがあり、私はこれまで複数の新規原薬の品質試験に携わってきました。焼津技術センターにとって新しい原薬の品質試験を実施するためには、ノウハウを持った研究所や海外の原薬製造サイト等から、分析技術を習得する「分析技術移転」が必要になります。初めての試験法での試験はスムーズに進まないことやわからないことが多いです。問題点や不明点を解決するために、経験豊富な先輩方に相談したり、研究所の方々と密な連携をとりながら、今後円滑に試験を遂行していくために必要な情報を集めています。1つ1つの問題点を解決していく過程は、試験法や分析装置についての知識を深めることができるため、難しさの中にも面白さを感じています。また、GMPを遵守した品質試験を安定稼働させるためには、その場しのぎの案で解決することは望ましくありません。今後、どの試験者がいつ/どんな状況で試験をしても同じ精度でミスなく試験を実施できるような試験環境を整えるための仕組みを確立することも重要です。試験法や装置についての知識や技術だけでなく、試験者目線のヒラメキや柔軟な発想力が求められるところにも、日々難しさを感じますが、その分面白いと感じています。
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仕事において、今後チャレンジ
してみたいことは何ですか?抗体医薬品やバイオ医薬品など、
新しい分野の分析にも挑戦してみたいです。焼津技術センターはこれまで、固形製剤(低分子医薬品)を中心に医薬品を製造してきましたが、現在は抗体医薬品の製造も開始されています。今回幸運にも抗体医薬品の分析技術移転業務に携わることになりました。抗体医薬品は、低分子医薬品とは全く異なる性状/物性であり、今まで経験したことがない新しい装置を使用する試験があるため、これまで低分子医薬品の分析で培ってきた知識や技術だけではわからないことが山ほどあります。そのわからないことを1つでも減らすために、抗体医薬品の知識、各種分析の技術や装置の知識を身に着けていきたいです。また、各国の規制に関する知識を深め、GMPを遵守したより高いレベルの品質管理を行うための仕組みづくりにも貢献していきたいと考えています。将来的には低分子医薬品、抗体医薬品にとどまらず、新しいバイオ医薬品の分析にもチャレンジし、多種多様な薬の分析技術と知識をもつ分析者を目指していきたいです。
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アステラスで働くことの
魅力を教えてください。薬を待っている世界中の患者さんに
貢献し続けることができるところが
最大の魅力だと感じています。アステラスは新薬の開発に挑戦し続けている会社です。今強みとしている分野の薬だけではなく、ウイルスや細胞といった先端・最新の薬の研究開発に力を入れています。そのため、製造サイトで働きながらも、今後も様々な新しい薬に関わり続けることができると考えており、最大の魅力に感じています。
品質管理の仕事は新薬を生み出すことはできませんが、最高品質の薬をいち早く患者さんへ届けるために必要不可欠です。薬の品質を正確なデータによって保証することで、安心安全な薬を世界中の患者さんに届け続けることができる、やりがいのある仕事だと思っています。
また、アステラスには、研究/メディカル&ディベロップメント/製薬技術/エンジニアリング/製造/営業など、多くの部署があり、薬の研究開発から製造、販売まで行っています。社内に様々な部署があることで、薬の安定供給に向けて迅速で密な連携をとることができるところも、アステラスの魅力だと考えています。私が所属している焼津技術センターは、工場と製剤研究所・物性研究所が同じサイト内にあるため、部署の垣根を越えたコミュニケーションが可能です。様々な目線で意見を出し合い、密な連携をとることで、治験薬の製造や新製品の迅速な立ち上げ、既存製品の安定供給に繋げています。
前田 良枝の一日
| 8:15 | 出社、メールチェック、ラジオ体操 |
| 8:25 | チームミーティング、教育訓練 |
| 8:40 | 前日の分析データの確認 |
| 9:00 | 試験orサンプリング |
| 12:00 | 昼食 |
| 13:00 | 試験の続き(合間に文書作成) or会議 |
| 16:00 | 当日の分析データ確認・まとめ、片づけ |
| 17:00 | 翌日の試験準備・予定確認 |
| 17:15 | 帰宅 |
※所属は掲載当時のものです
働く場所 (焼津技術センター)
私が働く場所を紹介します!
千田 一慶
製造技術第3セクション 技術開発課
グローバルに展開する企業で働きたいと考え、アステラス製薬に入社。自分たちがつくりあげた製品を直接患者さんに届けることができる点に魅力を感じ、製造関連の職種を志望しました。入社1年目には商用の医薬品製造部、2年目に治験薬製造部門へ異動になり、そこで5年ほど治験段階ならではの業務を経験した後、技術開発課へ配属されました。現在担当している業務は、品質や生産に関わるデータの取得、製品の品質向上や課題解決のための検討業務、焼津技術センターで製造する製品をほかの工場でも製造できるようにする技術移転業務など、技術職として幅広く生産関連の業務をこなしています。新たな試みや技術の適用、最新の規制対応、グローバルな関わりなど、変化に富みチャレンジングな環境で働けることにやりがいを感じています。
ロケーションのご紹介
焼津の魅力は何といってもグルメ。うなぎ、桜えび、金目鯛、マグロ、カツオなど、新鮮な海の幸を中心としたおいしいものが豊富です。徳川家康ゆかりの地や、旧東海道関連のスポットなど歴史を感じる名所が多い焼津市は、真冬でも雪が降らず、温暖な気候で住みやすい場所。海と山に囲まれレジャースポットが多く、登山、キャンプ、ツーリング、釣りなどのアクティビティを豊かな自然の中で楽しめます。また新幹線の駅や高速道路にアクセスしやすいだけでなく、近くには富士山静岡空港があり、遠方へのおでかけにも便利なエリアです。
焼津技術センター 全景
事業場のご紹介
焼津技術センターは最寄りの西焼津駅から徒歩圏内にあり、通勤しやすい市街地に位置しています。固形製剤や注射製剤などの研究開発・生産・品質管理を担い、数多くの新製品を世界へ送り出してきました。スタッフはパートナー会社も含め約800人が在籍していますが、穏やかな人が多い印象です。新人からベテランまで、それぞれの個性を活かし活躍しています。広大な敷地には新しい社屋も多く建ち並び、テニス場やグラウンドを併設。食堂では通常のメニュー以外にもイベントメニューが提供されることもあり、どれもとてもおいしいですよ。正面玄関の桜並木は、私のお気に入りスポットのひとつです。